急行特急は行く…

「今朝は…いや今朝も、灰色ヶ丘何とか丁目物語。そんな日に似合う、しっとりと重い、低いゆっくりとした声で始まる………」

“Morning on”

“Morning on”

“Morning on...”(エコー)

「---は～い、おはよーでございますぅー、涼風鈴子でぇ～す…と何を朝から某放送局の有名人の物真似しているんでしょうあたし、という感じですけれど、皆様、今朝もテンション低いですか～？‘‘当たり前だ～、今、何時だと思ってるんだー（怒），，というお叱りの声が聞こえますが、オール無視！という聴けあたしの魂の叫びを(エコー)」

「やまかしいぃ～～！！(同時にハリセンで叩かれる音が入る)」

「痛っ、何も叩く事はないじゃないのよ～、朝から穏やかじゃないわねぇ、まぁやかましいのはほかならないあたしだけどね、と何でこの番組に似つかわしくない台本を私は読んでいるんでしょ。やってて楽しいっちゃ楽しいんだけどさ、流石に、混んでる電車の中でイヤホン越にこんな声が伝播したら、周囲からひんしゅくかうだろうなー。いくら‘‘それが涼風カラー，，と胸を張ってもねぇ。自慢する事でもないけどさ」

「(ヘリュウムガスを吸ったあとの声で)いつまで、クダラナイ事、ダラダラ語ってるんだよ！眠くなるじゃねーか！さっさと今日の動きをやれよ、涼風はっ！(雷鳴の効果音楽入る)」

「うわっ、怒ってるよ。だから今日は雨なんだな。まぁ太鼓はなってないから、不幸中の幸だけど、」

「(ヘリュウムガスを吸った声で)だから、早く話を進めろっていっんだろ！このインチキＤＪが！(拳で殴られる効果音２発」

「ナイスツッコミ！今日は調子良いねぇ。さて手元タイムカウンター限界値となりましたので、１１月最後の金曜日の動きそして今週の動きをまとめます。えっと、先ずは、１１月２８日は．．．」

有り得ない、有り得ないと毎回口にはしてるものの「恒常化」している昨今。窓の向こうは、冬の香りがしている朝の景色。涼風なのにあちくるちい朝の放送スクリプト。