中央アルプス駒ケ岳の登山口でもあり
中山道の宿場町としての面影を今に残す情緒豊かな須原。
JR中央線須駅から西に向かって焼く500mのところに、「浄戒山 定勝寺」というお寺があります。
赤沢自然休養林からの帰り道に寄ってみました。









【山門】
臨済宗妙心寺派に属し、浄戒山麓にある木曾三大寺中の最古刹といわれています。
嘉慶年間に木曾家第十一代右京太夫源親豊公が、祖先菩提のために木曽川辺りに開創。
二度の洪水による流損の後、木曾義在公の屋形跡なる当地に
慶弔三年(1598年)に移建されたのだそうです。
本堂、庫裏、山門いずれも桃山時代建造物として
国の重要文化財に指定されています。

【本堂】

【庫裏】

【鶴亀蓬莱庭園】








木曽山脈を借景にして紅葉の美しい庭を眺めることが出来ます。
(建具を全開にした様子も見てみたいものです。)

今から百年以上の昔、明治13年6月27日明治天皇中山道御巡行の際、御昼宴を召し上がられたので明治天皇須行在所となっています。
2時間30秒お休み下さったことが記録に残っているそうです。
当事の天皇陛下も秒刻みのスケジュールであったことに驚きます。


【千羽鶴の間】 【定勝寺棚と呼ばれる飾り棚】
また、この隣の部屋である次の間では伊藤博文、松方正義、三条実美等、明治の元勲らが会談をしたという記録もあるそうです。
いったい、どんな話をしていたのでしょうか。








この400年もの歴史ある建物は、木曽駒ケ岳の麓にひっそりと佇んでいます。

【紫陽花と紅葉】
帰り際、私達と入れ替わりに年配のご夫婦がやってこられました。
辺りをきょろきょろと見回した後・・・
「拝観料300円?その入り口からちょっと覗けばいいやろ。」
と言われた言葉にがっかりしました。
わざわざ歩いてここまで来られたようなのに、中を拝観せずに帰られるなんて
もったいないことです。
皆さんも機会がありましたら、是非一度立ち寄ってみては如何でしょうか。








