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普段から、「お伊勢さん」と呼ぶのが当たり前だと思っていました。
考えてみたら、まるで親しい女性…およねさんとか、おたきさんとか
地元の人ばかりでなく、そんな呼び方をする神社ってあまり無いですよね。
辞書などでは「伊勢神宮」となっていますが、正式には「神宮(じんぐう)」
という名称なのだそうです。
神宮は、女神である天照大御神を祭る皇大神宮(内宮)と
衣食住および広く産業の守り神として崇敬される豊受大神宮(外宮)からなっています。
今回で3度目になる参拝ですが、時間の関係もあって
内宮のみにお参りさせていただくことにしました。
平成25年に行われる、第62回目の式年遷宮を控え
いつもに増して活気を帯びているように思えました。
天照大御神が五十鈴川のほとりに鎮座されて2015年目と云われています。
式年とは定められた年という意味。
遷宮(せんぐう)とは、神社の正殿を造営・修理する際や
正殿を新たに建てた場合に、御神体を遷すことです。
伊勢神宮では20年に一度行われます。
あまりに遥か昔のことで、想像もつきませんが
そんな昔に決められた事が、脈々と引き継がれている
ということに感動を覚えます。
唯一神明造という建築様式をはじめとする古来の技術を
次の世代に伝える意味でも、信仰を受け継いでいくためとも云われています。
遷宮のために、古い木が切り出され
その後には、針葉樹と広葉が植林されます。
今、昔のように神宮の森の木だけで
遷宮を行えるように、神宮の森を育てているのだそうです。
神宮の木だけで賄えなくなったのは、室町時代の戦乱期に
森の手入れが行われなかったからなのだそうです。
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式年遷宮を前に、宇治橋も新しく架け替えられました。
橋に使われている厚さ15cmの踏み板も、20年の間に2/3の厚さに減ってしまうのだそうです。
欄干部分は宮大工によって作られ、踏み板の隙間から雨が入り腐食しないよう
船大工によってきっちりと打ち付けられるのだそうです。
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![]() 【宇治橋鳥居】 くぐる際には一礼をしてから通りましょう。 | 宇治橋に付属する鳥居で高さは約7m。 式年遷宮で解体された旧正殿の棟持柱(むなもちばしら) が再利用されています。 外側の鳥居が外宮正殿、内側の鳥居が内宮正殿の柱が 用いられているそうです。 そして、古い鳥居は全国の神社へと払い下げられ 製材しなおされ、新しい鳥居として生まれ変わる のだそうです。 |
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![]() 【五十鈴川と御手洗場(みたらし)】 | 五十鈴川の清流で心身を清める場所で、手水舎の古い姿といわれています。 この場所から川上を見ると、まさに神様の住む森の雰囲気です。 |
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【瀧祭神(たきまつりのかみ)】
五十鈴川の守護神をまつる場所です。昔から社殿がなく
石の祭壇だけがあり、これが神まつりの原初の姿なのではないかといわれています。
神様へのお取次ぎをしてくださる神様でもあり
自分の住所、氏名、を告げた後、神様へのお取次ぎを願います。
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![]() 【内宮正宮(ないくうしょうぐう)】 | 皇室のご祖神であり、日の大神として崇められる 天照大神をまつりとなっています 社殿は高床式で地中に直接柱を建て 萱葺き屋根を有する唯一神明造と呼ばれるものです。 こちらでは公の願い事、そして日頃の感謝を述べる 場所なのだそうです。 |
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【荒祭宮(あらまつりのみや)】
正宮の北側に鎮座し、天照大神の荒御魂をまつる内宮第一の別宮。
正宮が天照大神の穏やかな神霊である和御魂(にぎみたま)を祀るのに対し
荒祭宮は活動的、積極的な働きとされる荒御魂(あらみたま)祀られています。
個人的な願い事は、こちらで願うのだそうです。
あらら・・・
そこのおばさま方~!
真ん中は通るべからずですよ
真ん中は、神様が通られるので開けておかねばなりませんよ~!
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![]() 【宇治橋にて】 | 帰り際に最後から2本目 (宇治橋の西詰北側2本目)の擬宝珠(ぎぼし)に 触れル事をわすれてはけません。 中には、橋の安全を祈って饗土橋姫(あえどはしひめ) 神社の萬度麻(まんどぬさ)が収められています。 この擬宝珠に触れて帰ると、また参拝に訪れる事ができると 言われています。 |
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式年遷宮を控えた伊勢神宮を訪ねてみて
今まで持っていた考えが、間違っていたことを知りました。
すべてを新しいものに作り変えるだなんて、もったいない
何でも新しいものが好きな日本人らしい発想だわ!と思っていました。
ところが、取り壊された正殿やその他の建物の部材は
朽ちた所を切り取り、表面をかんなで削られ
また新しい材料として、鳥居としてまた、別の神社の建て替えや
家の表札としてに使われるのだそうです。
全く新しい材料と同じように見えて、20年の間にしっかり
乾燥した材料は萌えにくく変化しているのだそうです。
新しく切り出された材料から出た端材は、御札となり
取り壊された橋の材料の内、再利用できないものはお守りへと
再利用されていくのだそうですl
神宮で使われていた木材は、御利益をいただけそうで
引く手あまたなようです。
古く、古代から伝え続けてられていた文化は、使い捨て文化ではなく
究極のリユース・リデュース・リサイクルのエコな文化だったのです。
(※リユース/Reuse=再使用する・リデュース/Reduce=廃棄物を出さない
・リサイク/ルRecycle=再資源化する)
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いつの世にも、訪れる人々をあたたかく迎え入れてきた神宮。
そして古代からの文化を変わることなく守り、受け継いできた神宮が
これからも生きた古代博物館であり、また新しく変わり続ける
日本人の心の故郷で有り続けますように・・・・・・・・
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~神宮式年遷宮イメージソング「鎮守の里」藤井フミヤ ~
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