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素敵な景色に遇えるかも・・・

お盆のお萩は 夜船の半殺し・・・ 

2012-07-17 | 四季折々のひとりごと




梅雨明けも間近になり、蒸し暑い日が続いておりますが

皆さま、 いかがお過ごしですか。

我が家はといえば、慌ただしく「お盆」の行事を終え

昨夜は、庭先で送り火を焚き

ご先祖様の乗ってきた笹の枝を川に流し

ちょっと一息ついたところです。 



うちの近所では、ほとんどの家が盆棚を作り、畑で採れた野菜や庭の花をお供えします。

それに、精進料理のお膳と、「お萩」をお供えします。

粒餡と、黄粉、そして黒ゴマの三種類です。

そういえば、関東では黒ゴマではなく青のりだとか。

食べたことが無いのですが、美味しいですか?

所変われば品変わると申しますが、狭い日本の中でも色々な変わった風習がありそうですね。




その昔、江戸の町では、春は「牡丹餅」 夏の呼び名は「夜船」といい 

冬の呼び名を「北窓」と言ったのはご存じの方も多いかと思います。

詳しくお知りになりたい方は、→こちらをクリックしてみてください。

本来、秋の萩の花に見立てた「お萩」は、粒餡

春の牡丹の花に見立てた「牡丹餅」は、漉し餡だったのだそうです。

その理由は、秋に収穫できる小豆を春まで保存しておくと

虫が綴ったり湿気たりして、粒餡にすると美味くないものに

なってしまったのだそうです。

そこで何度も晒して作ったのが漉し餡になったということだそうです。

保存の技術が進み、今では一年中美味しい粒餡を食べられるようになったため

いつでも「お萩」を作ることが出来るようになり

すっかり、季節感もなくなってしまいました。

そうそう、粒餡の事は半分潰すから「半殺し」

漉し餡の事を、形のないほど潰したように見えるから「皆殺し」とも呼んだそうです。・・・(怖っ!)

という訳で、お盆にお供えするのは 半殺しの夜船だったというお話でした。



この日の午後は猛烈に蒸し暑くて、頭痛が・・・

そろそろ、梅雨明けしてほしいものですね。