電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

ラスト・ソルジャー

2010-11-23 00:01:32 | 劇場鑑賞
今年に入ってジャッキー主演の劇場公開作品も3本目。今年は多くてうれしいですね。
沖縄国際映画祭で『大兵小将』(2010)が上映されましたが11月にやっとロードショーとなりました。 古装片は大好きなので楽しめましたし、人間らしい優しさに満ちたジャッキーはとても良かったと思います。

共演はワン・リーホン。
この映画を台湾歌手のアイドル映画とか書いている人もいましたけど、私も王力宏の名前だけは聞いたことがありますが、例えば私と同世代の人で彼の歌っている曲名が分かる人間がどのくらいいるのか?
残念ながら私は1つも知りませんし、どんな曲であるかそのメロディーさえ全く知りません。。。

劇場で販売されていたパンフには彼を起用した理由についてのインタビューが掲載されていました。しかし、本当のところは何も書いていないように思えましたね。なぜ台湾の歌手にオファーしたのか・・・。

映画の本編は竹簡ではじまり、竹簡で終わるという表現方法でした。要するに戦国時代の古い物語だということだと思います。CGを使っての表現ではありますが、こういったちょっとした配慮もいいですね。

ジャッキーがこの映画を構想して20年…。この映画の時代設定は紀元前227年の戦国時代ということでした。
ジャッキーがかなり以前から温めていたことになりますが、いまから10年近く前、紀元前に書かれた兵法書「孫子の兵法」を映画化するような話が確かあったように思いました。今回の「ラスト・ソルジャー」のパンフを見ても過去に予定されていた映画だというような事は一切書かれていません。しかし、人が生きてゆくということは争いがつきまとう。生物が生き残るために戦う姿勢について”生存競争”とダーウィンは言いました。やはりこの映画のテーマには「生存競争」が含まれていまいか?自らが生き残るためには、自分以外のすべてのものと戦い、過酷な競争に勝たなければならない。戦国時代の人々が生き残るための手段。・・・つまりは「孫子の兵法」へとつながらないものだろうか。もしかしたらジャッキーはその辺りを描きたかったのかも知れないですね。(戦わずして勝つなんてのも当然に!)

または、ジャッキーが「孫子の兵法」を使って映画を製作した・・・ということになるのかも知れない。
監督はリウ・イエ主演の「硬漢」を撮った人。未見ですが、この映画がジャッキーの目にとまって採用したそうですね。これは情報活動というジャッキーの戦略です。そしてジャッキーが期待しているもの。それは、やはり中国の若い世代、後継者ではないでしょうか。これもジャッキーが生き残るための戦略ではないかと。

私の意見になりますが、この映画を日本でヒットさせることは難しいと思いますし、本人もそれ程日本でのヒットを期待していないと思うのです。それはなぜか。プロデューサー・ジャッキーは見事中国でこの映画をヒットさせ、輝かしい数字を挙げました。映画は成功したのです。
もちろん目的は中国のためだからであり、残念ながら日本のファンのためではない。監督や俳優は日本で無名な人物ばかり、しかしストーリーは誰でも理解できる…。

出演したメンバーについて、実は日本では何も紹介されず話題にもなっていない事があります。“新七小福”というグループを御存知でしょうか?(注:下記参照)
中国でオーディションしてジャッキーの後継者として選ばれたグループです。高度なアクションだって出来る彼らがこの映画に出演しているということは、ジャッキーの意志であり希望なんだと思います。

あと、私が期待しているのが武術指導を担当した一人、何鈞です。
現地のテレビ番組にもジャッキーや新七小福と出演していました。この番組では映画におけるアクションとはどんなものか実演したり、バラエティー番組のようにこの映画について楽しく語っていました。今回も映画に参加しているロー・ワイコンなどに混じって彼も今後のジャッキー作品に関わってくると思いますので、新七小福も同様、今後に期待したいですね。終

(注:)正確にはパンフの表紙に記載。小さい字で"The NEW LUCKY 7"と書かれている。
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