
「ビッグツリー」佐々木常夫氏
自閉症の長男、うつ病の妻を持ち、妻も長女も自殺未遂を起こす。
そんな家族環境の中でトップビジネスマンとして家庭と仕事をやりくしてきた佐々木氏の自伝。
家族との手紙まで赤裸々に公開されている。
どのシーンも壮絶であることに違いないが、
私の心に刺さったところを残しておく。
P201~要約
~(妻は)病気のせいで一切の家事ができなくなってしまった。~彼女にとって一番辛かったのは、本当なら自分がやるべきことを、しかも自分が最も得意なことを、夫がやっていることではなかっただろうか。それも、あたかも悲劇のヒーローのような顔をして。~
私には、たしかに「してやっている」という気持ちがどこかにあった。~「家族のことはみんなオレがやっているんだ。見たか、お前ら」~
~しかし、家族とは本来対応な存在なのだ。~決して、してやったり、面倒見てあげているのではないのだ。肩を寄せ合って生きている家族の一員が苦しんでいたら、手を差し伸べるのは当たり前のことなのだ。
著者が、このような気持ちになったのは、妻が自殺未遂をし7時間に及ぶ大手術から奇跡的に生還し、手術室から出てきた妻が発した言葉
「お父さん、ごめんな。迷惑ばかりかけて」
だったという。
この言葉をきいて、
「そうか、辛いのは、オレじゃなかったんだ。この人の方なんだ・・・」
そんな佐々木常夫さんの講演会が
11月22日18:30~20:30 チトセピアホールで開催されます。
拝聴させていただきます。