過去の私のブログでも、何度か指摘させてもらっているが、編集者がちゃんと原稿を読んでいないと思われるケースがほとんどである。
数名の共著になる印刷教材だと、用語が統一されていないものや、文体に統一性がなく、通読しづらいものがある。
たとえば、「愛着」と「アタッチメント」は、本来、「アタッチメント」が「愛着(愛着行動)」と訳されたにもかかわらず、研究者によっては、「愛着」という訳語が、本来の意味を示していないとして使わない人もいる。
あと、私が著者なら、引用文献として、入手しやすいものを使うだろうところを絶版になった論文集から引いているなど、どうかなあと思えるものも見受けられる。
他の一般の大学の先生が、放送大学のテキストを自身の講義テキストとして使われるぐらい洗練されたものもあってよいように思われる。
まだ、多くの科目を見た訳ではないので、何ともいえないが、一生ものの教科書と出会いたいものである。
私が、1990年代に入学したときの講義科目には、渡邊二郎「英米哲学入門」ちくま学芸文庫として発行されるなど読み物としても評価の高いものもあった。