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気管切開

2011年06月09日 | 雑記
咽頭癌とか、舌癌の患者さんは、空気の通り道であったり食物の通り道に癌が
できるので、息がしにくくなったり、食事が摂れなくなります。

  その日がいつくるのか?

緩和ケア病棟にいらっしゃる方は、「その日」のためにあることもあります。

 「いつか腫瘍が大きくなって息ができなくなるとしたら
  相当苦しいわけでしょ?だったらそのときは苦しまないように
  寝かせてくれ」
 「口から食べれなくても、お腹に穴を開けて栄養剤を入れられる?」

患者さんもいろんなことを調べたり、どうしようか迷っています。
呼吸が苦しくても、癌の状態によっては気管切開ができないこともあります。

ちなみに気管切開はこんな感じです。

咽頭癌でも、他の臓器に転移して、歩けないとか普通の生活ができない場合は
ひょっとして気管切開はしないという場合もありますし、提案しない場合もあります。
今回は、他の臓器への転移もなく、ただ喉が徐々にふくれあがって
息苦しくなっている患者さんに説明したところ、希望されました。

息さえできれば、苦しくさえなければ、何とかなる、何かを考えることができるはずです。
ただ、お話しが難しくなります。
お話しすることが可能な管もありますが。

舌癌の患者さんは胃に穴を開けて(胃ろうと言います)、そこから自分で栄養剤を入れていました。
それで一人暮らしをしていました。
最期の方は、もう栄養剤も入れないでくれと、手振りで話していました。
きっと具合が悪かったのでしょう。
気管切開もしていたので、お話もできませんでした。
口から食べることもできず、息は喉の管からできます。
身よりも遠くで、ほとんど誰も面会がありませんでした。
でも、最後に遠くから別れた子供さんが尋ねてきていました。

どちらも、再開できたことを喜んでいたようです。
もっと早く会いたかったでしょうけれども・・・・・・・・・・・・。
会えずに過ごした長い歳月を、お父さんと息子さんは何かでうめたのでしょうか。