今日は辛い別れがありました。
以前、スタッフが、「アロマを利用して、回復を」というようなテーマで
アロママッサージを施した患者さんが、亡くなりました。
スタッフは、自分がいない日は、チームスタッフがわかるように
アロママッサージを継続してもらっていました。
毎日毎日、気持ちの良かった感想が、記述されていました。
でも、糖尿病があり、ちょっとした傷がなかなか治らず、一般病棟に
移動になっていて、良くなったらまたリハビリテーションに励む予定で、
待っていました。
ご主人様を随分前に亡くし、息子さんをひとりで育ててきました。
しかも、息子さんは障害があり、施設に入っています。
会いたくても会えない。骨折してから、会いに行っていませんでした。
「子供は本当に宝物ですよね。健康で何よりよ、婦長さん。」
って、よく子供の話をしました。障害を持ちながらも、元気に育ててきた方です。
今回は、肺の病気になり、一度は持ち直したようで、私達もほっとしていました。
子供のために、良くならなくちゃ、会いに行かなくちゃと、
お姉さんにも励まされながら、動けない体の辛さに耐えていました。
ところが・・・・・・・・・・・・・・。
お休みのところを、友人に知らせを受けて、病院にやってきた私のスタッフ。
「婦長さん、間に合わなかったです・・・・・・・・・・・」
病棟の廊下で、ひと目もはばからず、涙が次から次へと流れていました。
私は、患者さんに食事介助をしていた途中で、お粥の茶碗とスプーンを
持ったまま、何もいえませんでした。
彼女はそれから、亡くなった後のケアをさせてもらえたようでした。
私達も、何時間か経った後、霊安室にお焼香に伺いました。
お友達や、お姉さんたちが、哀しみにくれていました。
車ででられていったその後に、そのスタッフが号泣しました。
涙が止まらないようでした。
私も、子供に会えなかった日々が、どんなに口惜しいか、それを考えると
悔しくて、悔しくて泣けました。
そして、患者さんを思うスタッフの気持ちにも、共感しました。
「婦長さんは、温かいですね。婦長さんの病棟で働けて良かったって、
心から思います。」
私は、その言葉がとっても嬉しく、さらに涙がこぼれるのでした。
そして、これから緩和ケア病棟を立ち上げることを考えていました。
会いたい人に、必ず会えるようにしたい。
まして、自分の子供には会いたい。その気持ちを叶えたい。
叶えなければならないのです。
家族と喧嘩したら、仲直りしてからでかけましょうね。
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