患者さんの持ち物で、絶対なくしてはならないものがあります。
それは「入れ歯」です。
基本的には患者さんの持ち物はあまり触れないようにしますが、
ご家族があまりいらっしゃらないとか、
ケアが多い患者さんの場合には、バスタオルをだしたり
下着を出したり、歯ブラシをだすなど、引き出しを開けたり
物入れの扉を開けることがあります。
どうしても何かを買って欲しい場合には、お財布を触ることも
あります。
最悪お金がなくなっても、弁償することはできます・・・・・・。
ところが入れ歯。
これは厄介です。もう一度作るって言っても、歯医者さんに
簡単に行かれません。
私達が入れ歯を洗ったり、始末するということは動けない患者さんが
殆どだからです。
ところが入れ歯、なくなるのです。
昔、ゴミ置き場のゴミ袋を開けて探している姿を見たことがあります。
患者さんが、無造作にティッシュに包むと、捨ててしまうことも
あるのです。
緩和ケア病棟では、特に入れ歯は大切です。
亡くなった時に、口に入れて顔を整えるからです。
リハビリ病棟では、痩せてしまったり、時間もあるので
作り直すこともしばしばありました。
が、その入れ歯、「ないんですよ~~~」昨日はあったのに、朝ご飯を
食べさせようとしたら、上の入れ歯が見つからない・・・・・・
昼間に体を拭く時にベッドの中を探してみましょう、ということに。
ケアをしていたスタッフが、
「師長さ~~~ん、ありました、入れ歯!!」
と、言いながらしゃがみこんで笑うのです。
??????
「オ○ツの中の○門に・・・・・・・ついてて・・・・。」
「口から間違えて食べて、出てきたわけ・・・なんかないわよねー」
ご自分で入れたらしいです。
ポケットに入れる癖があるとのことでした。
ポケットだと思ったのでしょう・・・・・・・・・・・・・・。
それをまた口に入れなければならない?
あって良かったです、本当にあって良かったです。
肺がんが脳に転移しているので、行動も予測がつきません。
いろんなことがあります。
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入れ歯はないほうがいいですね、歯は大切に。