T-SQUARE(本稿ではスクエアと略)のリーダー、安藤正容さんが2月にバンドからの「引退」を発表しましたが、その「さよなら公演」が東京五輪の熱狂のさなかの8月7日に渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)で開催され、私も行ってきました。余談ですが昔の渋谷公会堂は昭和39年の東京五輪で重量挙げの競技に使用されていました。あの「渋公」の面影はありませんが、きれいなホールに生まれ変わっておりました。
ライブは三部構成となっており、第一部はスクエア結成当初のメンバーだった仙波清彦師匠率いるセンバシックスのライブでした。メンバーにはやはり元キーボーディストの久米大作さんや、安藤さんの盟友でもある是方博邦さんも含まれており、みなさんベテランミュージシャンということもあって引き出しが多く、変幻自在だけれども破綻がない楽曲、演奏でした。
第二部からはいよいよスクエアの登場です。THE SQUARE Reunionということで、1987(昭和62)年の「TRUTH」のメンバーによる演奏は4月のブルーノートのライブと同じですが、その間に和泉宏隆さんが急逝されていますので、今回は和泉さんが残された名曲を演奏するという内容になりました。
一曲目の「宝島」は和泉さんのソロ音源から始まり、バンドの音が続いていくという構成になっており、安藤さんのギターによるイントロもスクエアのリーダーのライブとしてはラストですから、二重に感慨深く、涙腺が緩んでしまいました。
他にも「TWILIGHT IN UPPER WEST」や「OMENS OF LOVE」など、代表的な曲の演奏もあり、これらの名曲を聴きながら和泉さんのことを想い、さらには安藤さんと伊東さんのユニゾンを目と耳に焼き付けました。
第三部から現メンバーによる演奏となり、今年発表のアルバムを中心としたライブとなりました。今年は東京公演がなく、代わりに横浜公演が開催されましたので、東京で今年の曲を聴きたいというファンの気持ちに応える形になりました。
ライブの最後は出演したメンバー全員による「JAPANESE SOUL BROTHERS」と「TRUTH」の演奏で幕となりました。
ライブそのものはセンバシックスの登場など、普段のツアーと違う遊び心があったりで、そんなところが以前よく開催されていた夏場の日比谷野外音楽堂の公演に近く、言われなければ「引退公演」とはとても思えないところではあります。デビュー当時からの足跡をたどるライブですと、〇〇周年といった場で昔の曲から演奏されていますし、それよりはあえて「今」を伝えたかったのかもしれません。ということで、もっと名残惜しくてウェットなライブになるかと思っていましたが、そんなことはなく、またどこかで会いましょう、という言葉が社交辞令ではなく聞こえるような感じがいたしました。私自身、初めてスクエアのライブを観たのが27年前の「渋公」で、そのあとも幾度か「渋公」でのスクエアのライブを観ておりましたので、そんな昔のことも思い出しながら家路についたころに、五輪の野球の終盤戦と金メダルを見届けました。
これは余談ですが、今回のライブは着席のままでしたので、立ち上がる、踊る、叫ぶといったこともできないわけで、じっとしていると暑がりの私でもどこか空調が寒く感じられました。トイレを我慢しつつのライブになったのと、終演後にはトイレはすべて閉鎖、ということで、会場を後にしてからトイレを探す羽目になりました。
この「引退公演」に合わせてメンバー(元メンバー含む)自選のベスト盤+4月に和泉さんがスクエアとして最後に仕事をされたブルーノート東京でのライブのDVDの入ったCD-BOXも発売されましたし、メディア等のインタビューに安藤さんのお名前が出るようになりました。インタビューでは昔のメンバーの話なども聞くことができ、時には衝突もありながらここまで到達した、ということがうかがえる内容もありました。どんな仕事でもそうでしょうが、仲良しクラブではいい仕事は生まれないし、進歩も改善もない、と個人的には思っておりまして、スクエアもさまざまな葛藤を経てここまで成功を収めることができたのかなと思っています。
かくして安藤さんはスクエアを離れたわけですが、また何らかの形でスクエアのライブに参加される日もあるでしょう。ひとまずは、今までお疲れさまでした、本当にありがとうございました、と申し上げたいと思います。既に10月には「新体制」のスクエアが始動するようですから、こちらも楽しみです。ギターはどうなるのでしょうか。ライブやアルバムによって代えたりするのもありなのかな、と思ったりもします。

CD+DVDボックスと1997年ツアーのグッズだったギターピック。CDの方は今までCD化が無かったソニー・ウォークマンのCM曲などが初収録されています。ギターはまともに弾けませんがかっこつけてピックだけは持っています(おいおい)。

不要不急の外出はせず、私は音楽三昧といたします。
ライブは三部構成となっており、第一部はスクエア結成当初のメンバーだった仙波清彦師匠率いるセンバシックスのライブでした。メンバーにはやはり元キーボーディストの久米大作さんや、安藤さんの盟友でもある是方博邦さんも含まれており、みなさんベテランミュージシャンということもあって引き出しが多く、変幻自在だけれども破綻がない楽曲、演奏でした。
第二部からはいよいよスクエアの登場です。THE SQUARE Reunionということで、1987(昭和62)年の「TRUTH」のメンバーによる演奏は4月のブルーノートのライブと同じですが、その間に和泉宏隆さんが急逝されていますので、今回は和泉さんが残された名曲を演奏するという内容になりました。
一曲目の「宝島」は和泉さんのソロ音源から始まり、バンドの音が続いていくという構成になっており、安藤さんのギターによるイントロもスクエアのリーダーのライブとしてはラストですから、二重に感慨深く、涙腺が緩んでしまいました。
他にも「TWILIGHT IN UPPER WEST」や「OMENS OF LOVE」など、代表的な曲の演奏もあり、これらの名曲を聴きながら和泉さんのことを想い、さらには安藤さんと伊東さんのユニゾンを目と耳に焼き付けました。
第三部から現メンバーによる演奏となり、今年発表のアルバムを中心としたライブとなりました。今年は東京公演がなく、代わりに横浜公演が開催されましたので、東京で今年の曲を聴きたいというファンの気持ちに応える形になりました。
ライブの最後は出演したメンバー全員による「JAPANESE SOUL BROTHERS」と「TRUTH」の演奏で幕となりました。
ライブそのものはセンバシックスの登場など、普段のツアーと違う遊び心があったりで、そんなところが以前よく開催されていた夏場の日比谷野外音楽堂の公演に近く、言われなければ「引退公演」とはとても思えないところではあります。デビュー当時からの足跡をたどるライブですと、〇〇周年といった場で昔の曲から演奏されていますし、それよりはあえて「今」を伝えたかったのかもしれません。ということで、もっと名残惜しくてウェットなライブになるかと思っていましたが、そんなことはなく、またどこかで会いましょう、という言葉が社交辞令ではなく聞こえるような感じがいたしました。私自身、初めてスクエアのライブを観たのが27年前の「渋公」で、そのあとも幾度か「渋公」でのスクエアのライブを観ておりましたので、そんな昔のことも思い出しながら家路についたころに、五輪の野球の終盤戦と金メダルを見届けました。
これは余談ですが、今回のライブは着席のままでしたので、立ち上がる、踊る、叫ぶといったこともできないわけで、じっとしていると暑がりの私でもどこか空調が寒く感じられました。トイレを我慢しつつのライブになったのと、終演後にはトイレはすべて閉鎖、ということで、会場を後にしてからトイレを探す羽目になりました。
この「引退公演」に合わせてメンバー(元メンバー含む)自選のベスト盤+4月に和泉さんがスクエアとして最後に仕事をされたブルーノート東京でのライブのDVDの入ったCD-BOXも発売されましたし、メディア等のインタビューに安藤さんのお名前が出るようになりました。インタビューでは昔のメンバーの話なども聞くことができ、時には衝突もありながらここまで到達した、ということがうかがえる内容もありました。どんな仕事でもそうでしょうが、仲良しクラブではいい仕事は生まれないし、進歩も改善もない、と個人的には思っておりまして、スクエアもさまざまな葛藤を経てここまで成功を収めることができたのかなと思っています。
かくして安藤さんはスクエアを離れたわけですが、また何らかの形でスクエアのライブに参加される日もあるでしょう。ひとまずは、今までお疲れさまでした、本当にありがとうございました、と申し上げたいと思います。既に10月には「新体制」のスクエアが始動するようですから、こちらも楽しみです。ギターはどうなるのでしょうか。ライブやアルバムによって代えたりするのもありなのかな、と思ったりもします。

CD+DVDボックスと1997年ツアーのグッズだったギターピック。CDの方は今までCD化が無かったソニー・ウォークマンのCM曲などが初収録されています。ギターはまともに弾けませんがかっこつけてピックだけは持っています(おいおい)。

不要不急の外出はせず、私は音楽三昧といたします。