スペイン語で遊ぼう!みんなの広場_since2004

スペイン好き、ラテンアメリカ好き、スペイン語好き、スペイン語をやってみようかなぁと思っているヒト、寄っといで!

Selena(セレナ)

2012-03-24 | 映画の感想文(旧DVD体験談)
1997年 アメリカ映画
『Selena』
製作総指揮:エイブラハム・キンタニーヤ(セレナの父親)
主演:ジェニファー・ロペス

物語の面白さ:★★★★★
風景や映像の美しさ:★★★☆☆
スペイン語の聞き取りやすさ:★★★★☆

9歳から歌姫のように生き、成功と幸福を手に入れたメキシコ系アメリカ人、セレナの「太くて短い」生涯を描いた、物語というより『伝記』。

なぜか私はSELENAのCDを一枚持っている。どこで、どういうわけで購入したのか記憶にない。時々思い出したように聞いては、ハスキーな声とドスの利いた歌い方に惚れ惚れしていたものだ。しかし私はセレナの生涯については何も知らなかった。セレナがテハーノ音楽の女王といわれていたことも今になって知った。

テハーノとは、メキシコの国境を境にしたテキサス州の「テックス・メックス」と呼ばれる独特の文化の中で生まれた音楽らしい。米国生まれで母語は英語であるセレナは、父親に諭されスペイン語で歌い始め、そもそもは男の世界だったテハーノ音楽に進出していった。アメリカのヒスパニック系人口を魅了し、国境越えメキシコ人の心もつかんでいく。

生まれながらの才能、それを見出した父親、家族がひとつになり作り上げる音楽。スター街道まっしぐらで欲しいものは何でも手に入りそうだったセレナ。しかし彼女の人生は23年目に幕を閉じるのだ。悲しすぎる~。

映画の終わりには、セレナ本人の映像が映る。実在していた歌手セレナは、バーンと足腰太くてダイナミックな感じで、迫力あるんだなぁ。セレナを演じていたジェニファ・ロペスは華奢で美しすぎたけれど、上手にモノマネしていたし雰囲気は出ていたと思う。

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モーターサイクルダイアリーズ

2012-03-10 | 映画の感想文(旧DVD体験談)
2004年 イギリス&アメリカ映画
『モーターサイクル・ダイアリーズ』
監督:ウォルター・サレス
主演:ガエル・ガルシア・ベルナル

物語の面白さ:★★★★☆
風景や映像の美しさ:★★★★★
スペイン語の聞き取りやすさ:★★☆☆☆

エルネスト・チェ・ゲバラが若かりし頃、見た、体験した、南米の素顔が美しく悲しく壮大に描かれている。原作は『The Motorcycle Diaries』。日本語版もあり、私も昔読んだような気がする。

無茶苦茶な、無鉄砲な、無銭旅行はいきなり始まった。23歳の医大生エルネストと相棒のアルベルトがポンコツのバイク PODEROSA号に乗って、アルゼンチンを旅立ちラテンアメリカを駆け巡る。この二人の、男同士のアルゼンチン語が、愕然とするほど聞き取れない(涙)。主演のベルナルはこの映画のためにアルゼンチンなまりのスペイン語を訓練したらしいけど、どっちみち彼のセリフは聞き取りづらいのよねぇ。

ポンコツバイクはとうとうダメになり、ヒッチハイクで旅は続く。ペルーに到着したあたりから、人々のスペイン語が聞き取りやすくなりホッとした。クスコ、マチュピチュ、アマゾン川と、その風景に魅了されながら、「無茶苦茶」だけではないこの旅の真髄に目をとめた。アマゾン川の向こう側にある医療施設で、患者たちと本気で向き合い、接するエルネストたちの姿。医師としての「心」、そして彼らの夢。。。

そして、旅のために旅するということ。
この南米旅行なしに“革命家チェ・ゲバラ”は存在しなかったろうと言われている。旅は偉大だ!と思った。

youtube で見つけた、この映画の主題歌「Al otro lado del rio」。良いんだな~これが。
http://www.youtube.com/watch?v=5Cw7HtSHQgE

今の世の中で見失ってしまったこと、忘れ去られてしまったもの、少しだけでも、みつかりそうな気がしてきた。
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HABANASTATION

2011-10-15 | 映画の感想文(旧DVD体験談)
キューバ映画
『HABANASTATION』
監督:イアン・パドロン
主人公:ぼっちゃん君とカルロス君(仮名)

物語の面白さ:★★★★☆
風景や映像の美しさ:★★★★★
スペイン語の聞き取りやすさ:★★★☆☆

キューバの富裕層一家(ぼっちゃん君の家)の様子からこの映画は始まる。
外貨を稼げる人とそうじゃない人との貧富の差があるとは知っていたが、「あれ?キューバにもこんなお金持ちがいるんだ?」と驚かされた。

富裕層の子供もそうじゃない家の子供も、平等に同じ制服を着て同じ小学校で勉強しているので、ぼっちゃん君とカルロス君は同級生である。しかし、ある日バスを乗り間違え迷子になったぼっちゃん君が未知の世界(カルロス君の居住地域)に迷い込むまで、ふたりには何の接点もなかった。

凧がほしくて小銭稼ぎに空き瓶を集めるカルロス君。自分でご飯もつくるし鳩の世話もする。有名なミュージシャンを父に持つぼっちゃん君は、買ってもらったばかりのプレイステーション3をダメにしてしまい、修理代のために初めて「お金を稼ぐ」ことを体験する。そしてカルロス君と仲間たちに促され、スコールの中で泥まみれになって遊ぶ楽しさを知る。

そこでぼっちゃん君が見たものは、経験したことは、得たものはナンだったのか。
両親が立派な車でお迎えに到着したとき、ぼっちゃん君の大冒険の一日は終わり、何不自由ない日常に戻っていく。その切り替わりのシーンが見事である。

しかしそのとき何を思ったかぼっちゃん君は、カルロス君に修理済みのプレイステーション3を手渡すのだった。腑に落ちないのは、なぜそういうラストになったんだろう?ということである。カルロス君はニッコリ笑っていたけれど、プレイステーションをもらって本当に嬉しかったのだろうか? それってそんなに良いもんなのか? 服役中のパパが作ってくれた凧を受け取ったときはどうだったんだい?

カルロス、君の中には、君のまわりには、もっとすごいもんがいっぱいつまってるんじゃないのか? 

人間力満載のキューバ国よ、「お金がなければ楽しめない国」にはならないでほしい。プレイステーションがなくてもカルロス君は、地元のネイティブ仲間と楽しくやっていけると思いたい私であった。

キューバのスペイン語はわかりにくいと言われているが、この映画は何度も見たくなる映画なので、3回見れば理解度はかなり高まると思う。学校の先生が給料の半分を費やしてぼっちゃん君を探す場面(乗り合いタクシーとか自転車タクシーとか)、カルロス君の地域の修理屋さん、近所のパーティーなどなど、処々にキューバらしいシーンがあり、細かいところで色々目を留めると、3回でも見たりないくらいである。
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エル・カンタンテ

2011-03-13 | 映画の感想文(旧DVD体験談)
2006年 アメリカ映画
『エル・カンタンテ』 EL CANTANTE
製作:ジェニファー・ロペス
主演:マーク・アンソニー & ジェニファー・ロペス

物語の面白さ:★★★★☆
風景や映像の美しさ:★★★☆☆
スペイン語の聞き取りやすさ:★★★★★

面白い物語というより、悲しい伝記である。プエルトリコからニューヨークへ渡り、新しい音楽「サルサ」の生い立ちに関わった伝説のスーパースター、エクトル・ラボーの生涯を描いている。

なぜ悲しいのか。
それは彼の人生の結末。
音楽で成功し、名声を得るが、その輝かしさとは裏腹に彼の人格は破壊していく。ドラッグにおぼれ、泥沼のような私生活。息子は事故死、彼自身はHIV感染を告知され、妻に見放され、故郷プエルトリコでのツアー失敗、自殺未遂、そして…。

エクトルの妻による語りの場面と、ニューヨークの華やかなシーン、プエルトリコの素朴な風景によって構成される。

音楽は、聞き覚えのあるサルサ尽くめで乗りが良い。サルサ好きにはたまらないと思う。実は私は「サルサ好き」の割には歌手名とか曲名とか覚えられない人なのだが、聞き覚えのある「エル・カンタンテ」という歌がエクトル・ラボーの代表曲のひとつで、彼自身を表現した歌であることを本日知ったのだった。

私が見たのはレンタルDVDではなく、ネットで発見した無料ビデオで、スペイン語(スペインのスペイン語)吹き替え版だった。オリジナルは英語で話し、歌のみスペイン語らしい。マーク・アンソニーの歌がとても良い。

最後に、おまけ↓

●この映画で発見した、スペイン語表現●
ESTAR COLOCADO/A.
(麻薬でラリっている状態)
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スパングリッシュ

2009-06-01 | 映画の感想文(旧DVD体験談)
2004年 アメリカ映画
『スパングリッシュ』
監督:ジェームズ・L・ブルックス
主演:パズ・ヴェガ

物語の面白さ:★★★★☆
風景や映像の美しさ:★★★☆☆
スペイン語の聞き取りやすさ:★★★★★(半分以上は英語ですが)

近所のツ○○でふと見かけ、「これってひょっとして、見たかった映画じゃん?」とさっそくレンタル。ヒスパニック系移住者が多いロス・アンゼルスが舞台。

メキシコから(たぶん違法に)アメリカに渡って来た母子の物語。母親のフロールがスペイン語オンリーで働いていた6年の間に、娘は賢く美しいバイリンガルに成長する。フロールがあるときアメリカ人家庭のメイドとして働く決意をしてから、彼女たちの世界は広がっていく。

言葉の通じないもどかしさがよく伝わってくる。雇い主と、娘のことで話をつけたいとき、当事者である娘に通訳を頼むより仕方がなかったフロールは、そのくやしさをバネに、とうとう英語を勉強し始める。これがすごい。高額の教材を買い込み、仕事の合間や、夜遅くまで練習し続け、恐るべき速さでマスターしてしまうのだ。

語学はやっぱりモチベーション。「話したい」その気持ちが大事なんだとつくづく思う。

母親と雇い主との間で、ほどんど同時通訳のような役割をこなしてしまう娘、クリスティーナが面白い。身振り手振りもそのままに、自分を挟んだ討論の両方の役を演じるのだ。しかも、彼女のスペイン語はめっちゃメキシコなまり。

いや~、こりゃ面白いわ。ここの部分だけ10回見てもいいんじゃない?

実はこの映画、ロマンスの要素もあったみたいなんだけど、この雇い主が「聖人」みたいに良い人だし、フロールも情にながされない厳しい女性で、潔いストーリーに仕上がっている。ラテン系メロドラマに慣れた方にはちょっと物足りないかも…。
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