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☆浜離宮恩賜庭園の樹木の観察

2016-12-21 | ♥ 植物同好会

12月17日、<森の観察シリーズ都市篇>の野外研究会に参加した

map ⇒  www.google.com

 

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■ 浜離宮恩賜庭園

 元々は1654年に徳川綱重が江戸湾の一部を埋め立てて屋敷を建てたのがはじまりです

そのあと徳川将軍家の別邸浜御殿になり

11代将軍徳川家斉の時代にほぼ現在の庭園の形が完成しました

江戸時代は潮入りの池を眺めながら和歌を詠み

食事をしながら船上で演奏する音楽に興じ、散策を楽しだりしていました

 

「潮入り池泉回遊式庭園」

 

明治維新後は天皇の離宮となり、国の迎賓施設として利用され

一般に有料公開したのが昭和21年4月から

 

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都内最大とされる樹齢300年のクロマツをはじめ

多くの植物が池泉と関係しながら巧みに配されています

長い年月の間、人との関わりの中で、どのような植物が好まれ、環境に適応させてきたか

そして生態的にはどうなるのか等、歩いて観察します

 

大手門口に入って直ぐ左手に立派な「三百年松」があります

陽がすべてに当たるように段々に波打つ様に、見事なクロマツの森が見えます

 

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 およそ300年前の宝永6年(1709)6代将軍徳川家宣が、この庭園を大改修した

(その時から「浜御殿」と改称された)ときに植えられたと伝えられており

その偉業を表現する雄姿は昔時をしのばせるもので、都内では最大級の黒松であります

 =標識掲示板=

 

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よく見ると根元、写真の左側(少し高くなっている場所)に

二股に分かれたクロマツの幹本体が見えます

二股に分かれた片方の枝がここまで成長したものなのか?

これだけの大きな枝となるとかなりの重量となり何ヵ所か支え棒をしています

ここのところで・・・

 

■ 幹か、枝か、について

 ■ 樹形はどうしてなったか

 

このクロマツは保存のために手前にあったタブノキを伐採し

クロマツが植えられるスペースを確保し、また双幹になった樹形の整った

重要ポイントの庭園木として植えられたものと思われる

その後海側の方は日陰になる環境であった

このため庭園側に枝を展開して現在の姿になった、と推定される

しかし、管理された庭園木であれば樹形を整える剪定管理が行われていると思うが、

意図的に作られたか?、、

ものぐさで現在の姿になったのか?

いずれにしても本来、高木で豪壮なクロマツが変われば

変わる樹形に臨機応変な姿に驚きます

=参照=牧野植物同好会野外研究会資料

 

 

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庭園内のマンホール

 

 

■クロマツとアカマツ

クロマツは耐塩性があって

西南日本では海岸防砂、防風・防潮林として広く植栽され、盆栽にも好まれる

アカマツは耐寒性が強く、広く日本全土(北海道は一部)

東北地方では海岸線まで生育し松島のアカマツは有名

 

クロマツ、アカマツの区別は幹の木肌色、亀甲模様、葉の大きさ、、、で

「雄松」クロマツは葉先を触ってみると痛く、強い感じでぐんぐん伸びていく感じ

「雌松」アカマツは葉に触っても痛くなく、横に広がって優しい感じです

 

純粋のクロマツ・アカマツに混じって自然交雑による雑種もあり

吉祥の松として盆栽などに使われている

 

クロマツ⇒ニシキマツ

アカマツ⇒タギョウショウ

 

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↑ 幹はクロ、枝はアカ

 

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春先のローソク(春新芽展開期)、今年5月の花(松ぼっくり)

 

 <タブノキ> クスノキ科タブノキ属

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↓ 三百年松の近くのタブノキ (見えないが後ろはスダジイ?)

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<タブノキの冬芽> ↓ ↑

耐寒性があり、地下に海水が浸入するような海辺でも育つ耐潮性もあり、クスノキ同様、病害虫に強い。

 

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◆参加された先生から見せて頂いた「黄八丈」の小物入れ

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 八丈島に、古くから伝わる絹織物である「黄八丈」は、タブノキの樹皮を、染料として利用した

黄八丈の色は、鮮やかな黄色を主にして、樺色(「植物にゆかりの色」を参照)、黒色の三色がある

樺色を染めるのにタブノキの樹皮を使用する

 

ちなみに黄色はコブナグサというイネ科の草で染め椿の灰で媒染

黒色はスダジイの樹皮で染め泥汁で媒染する

それぞれの色の糸を縦横にして縞模様状に織り上げたものを「黄八丈」と呼んでおり

1977年に国の伝統工芸品に指定されている

 

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<ヤツデ>

 ウコギ科ヤツデ属の常緑低木 左上雌しべ、右は雄しべ 

※ミツバチやハナアブ、ハエなどが多く訪れ受粉する

 

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<イヌビワの紅葉> 雌雄異株の落葉低木

 

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<イヌビワの実> クワ科イチジク属

 

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<ヤブニッケイ> クスノキ科クスノキ属

葉は深緑色で、表面にはつやが強く、はっきりとした三行脈が白っぽく透けて見える

 

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<金木犀の実> 

モクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹

 

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 <アオキの実> ミズキ科アオキ属 常緑低木

薬効★凍傷、火傷、創傷、腫れ物。民間療法では、葉を炙って貼り付ける

抗菌作用があり古来薬用として用いられた

 

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<ヤブミョウガの実> 美しい碧青色 ↑ ↓

 

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<ヤブミョウガ> ツユクサ科

 

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池面に映るビル群

 

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<矢竹> 

イネ科ヤダケ属のタケ類

常緑多年生のタケ亜科の植物の一種である

竹と付いているが、成長しても皮が桿を包んでいるため笹に分類される

 

 

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<鴨場> 

小覗で外の様子を伺う

 

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 高いビル群は再開発した「汐留シオサイト」

 

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<ツワブキの花柄> 

キク科ツワブキ属

 

 

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<潮入の池> 中島の御茶屋

東京湾の海水を横堀水門から引き入れた海水の池で、海水魚が住んでいます

水門から続く横堀とその奥の大泉水が潮入の池です

潮の満ち引きで水位を変えられる都内に現存する唯一の潮入の池

 

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並んだ木は遠慮し合って横に枝を出さない(◎_◎)

 

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<お伝い橋>

 

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<メリケントキンソウ>

 学名 Soliva sessilis キク科 一年草 

南米原産の繁殖力が旺盛な帰化植物

一般的に秋頃に芽を出し(発芽),4~5月頃に花を咲かせ(開花),5~6月頃に実を結びます(結実)

果実には2mmほどのトゲがあり,このトゲが肌などに刺さりケガなどをするおそれがあります

※まだ新芽でしたが、抑えるとチクチク

 

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右側は東京湾

 

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おやつを頂きましたヽ(^o^)丿

 

 

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<潮入の池> シマアジ?

 

 

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伐採予告

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幹元、右枝が枯損していました

 

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<エノキ>の枯れ葉

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側脈は葉縁近くで上に曲がり、鋸歯の中へは入らない

左右不相称、顕著な3脈がある。両面とも触るとザラザラ

 

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<エノキ> 

ニレ科エノキ属の落葉高木

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 <横堀水門>

潮の満ち引きによって水位が変わるが、その海水を引き入れる水門

 

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 <新樋の口山>

 

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<アズマネザサ> イネ科

 

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センニンソウの紅葉 

 

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<トベラの実> トベラ科トベラ属 

 乾燥に強く海岸に分布する常緑低木で樹高数mになる

【名の由来】 樹木全体に悪臭があり、とびらに刺して魔よけにしたことからという

 

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<トウカエデ> 

ムクロジ科の落葉高木

 

 

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2010年に逢ったアカトラネコかしら、、、(=^・^=)

 

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<リュウキュウハゼ> 

ウルシ科ウルシ属の落葉小高木。単にハゼとも言う

 

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 <トウネズミモチ> 

モクセイ科イボタノキ属 (常緑高木)

実は紫黒色に熟し、名の通り鼠の糞のようになる。高木に鈴なりに生っていた!

周りの植生に影響与えるとして要注意外来植物

 

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 クマザサ

 

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コブクザクラ(子福桜)

バラ科サクラ属

 

【名の由来】

普通八重咲きは結実しにくいが

一つの花に複数の雌しべがあるために複数の実をつけるというところからきている

 

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写真提供=会員T生さん

 

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 写真提供=会員T生さん

 

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<蠟梅> 

クスノキ目ロウバイ科ロウバイ属

 

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花の中心部は暗紫色

蠟梅の果実の空が落ちていた、振るとカラカラと音がし実が入っているようです

 

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3個種が入っていました

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PM3:00頃解散、私は中の門から浜松町に向かうため別れた

小春日和の快晴の浜離宮恩賜庭園

陽はそろそろ傾き始めたのか、少しばかりベンチに座り庭園を見渡した

 

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足元にヒヨドリジョウゴの実

 

背が高くて足の 長い影子(笑)

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日数が経ったクネンボ(九年母)が小さな台に置かれていた

柑橘系のようで初めて見ました

説明文で、徳川吉宗がベトナムから連れてこられた「象」にクネンボを食べさせた

と記されていたことから

この時代には「象」は大事にもてなされていたことが分かった

 クネンボwiki

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 思いもしなかった季節の歴史記事に感動☆彡

 

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中の門口に「三百年松」を追うように「新松」を見た

これは完全に人の手によって剪定管理されています

 

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浜松町の文化放送辺り

Q:新幹線はどちらに向かって走っているでしょうか?

 右は東京、左は京都、どうでもいい質問ですが(^_-)-☆

A:京都方面でした。

 

 

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 記事に当たっては参考文献を使用

 ■牧野植物同好会野外研究会資料

■ 木のぬくもり・森のぬくもり樹げむ舎

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※ 追々、誤字・誤記がありましたら、後日訂正いたします

 

 

 


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