日産自動車は2008年8月6日、2010年度に日本及び北米で発売を予定している、リチウムイオンバッテリーを搭載した独自開発の電気自動車及び後輪駆動ハイブリッド車の実験車両を公開しました。
<電気自動車>
日産はゼロ・エミッション車でのリーダーを目指し、2010年度に日本及び北米で電気自動車を発売、2012年にはグローバルに量産する予定とのこと。今回公開した車両は、電気自動車のポテンシャルを確認するために試作したそうです。
実験車両は前輪駆動(FF)、フード内には80kWの新開発モーターとインバーターシステムを搭載しています。また、居住空間を犠牲にすることなく、高性能のラミネート型リチウムイオンバッテリーを床下に配置したそうです。
いま公開されているのは、どうもてもキューブですが、2010年度に発売される電気自動車は、既存の車体を流用するのではなく電気自動車として専用にデザイン、設計された全くの新型車になるそうです。
<ハイブリッド車>
電気自動車と同じく、2010年度には日本及び北米で当社初となる後輪駆動のハイブリッド車を発売する予定とのことです。
今回公開したハイブリッド車の実験車両は、同社が目指している「意のままに操る走りの楽しさを追及しつつ、環境性能を向上させること」を目的に開発を進めている後輪駆動ハイブリッドシステムを搭載。
同社が開発したハイブリッドシステムは、駆動用・回生用を兼ねる1つのモーターとエンジン、トランスミッションを2つのクラッチでダイレクトに接続したパラレルハイブリッドシステムです。
モーターと2つのクラッチを走行モードに合わせて切り替え、モーター走行、エンジン走行、および減速時のエネルギーの回生を適切に行なうことで大幅な燃費向上を実現すると共に、加速時には、モーターとエンジン両方の動力を使うことで、高い動力性能を発揮する。さらに、エンジンとモーター、トランスミッションがトルクコンバーターを介さずにダイレクトに繋がっているため、レスポンスのよいリニアな加速を実現しているとのこと。
<リチウムイオンバッテリー>
日産は従来よりモーター、インバーター、バッテリーなど電動車両の要素技術の研究・開発を進めてきましたが、今回公開した車両には、日産とNECの合弁会社オートモーティブエナジーサプライ株式会社が製造するリチウムイオンバッテリーを搭載しています。
プレスリリース
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2008/_STORY/080806-01-j.html