今日は5月1日、メーデーです。
1890年5月1日に欧米の労働者が国際統一行動を行ったのに端を発して、
この日が労働運動の記念すべき日となり、延々と今日まで続いているようです。
私もいちおう福島大学の教職員組合に加入していますから、
メーデーの集いにはちゃんと毎年参加しなければいけないのでしょうが、
熱心な組合員ではありませんし、
そもそも日本では5月1日といえばゴールデンウィークの真っ最中ですから、
どうしても家族旅行等の予定が優先してしまい、
メーデーの集会に顔を出すというのは、けっこう至難の業なわけです。
うちの教職員組合では、メーデー集会のあとの打ち上げを、
「珍萬賓館」 という福島市内では有名な中華料理屋で必ず開催しています。
組合もちで飲み食いできるチャンスなわけですが、そういう特典があったとしても、
やはり5月1日に出て行くというのはなかなかできることではありません。
今年はたまたま家族の予定がなんにもない寂しいゴールデンウィークだったので、
2年ぶりの参加となりました。
たったの2年ぶりなんですが、福島のメーデーの様子が一変していて驚きました。
今まではいつも、信夫山公園という福島駅から30分近く歩かなければならない、
小高い丘の上にある公園まで行ってそこで全体集会があり、
そこからデモ行進が始まって、福島駅近くまで練り歩き、
また信夫山まで戻って解散で、その後再び駅方面に戻ってきて珍萬で打ち上げという、
福島―信夫山2往復という運動メニューだったんですが、
今回は駅からすぐにある 「街なか広場」 が会場です。
しかも、最初のメニューはショッピング・ラリーです。
せっかく 「街なか広場」 で開催するのだから、地元の商店街を歩いてみよう、
お店をみてみよう、そして商店街のみなさんにも喜んでもらおう、
という企画だそうです。
駅周辺の商店街のどこのお店に行ってもいいので、
なにか買い物をしたら証明印をチラシに押してもらい、
そのチラシと抽選券を交換してもらって、
メーデー終了後の大抽選会で豪華賞品が当たる、という企画です。
これは素晴らしい企画ですね。
よくぞ考えました。
デモ行進というのは街なかの交通を麻痺させるので、市民から恨まれがちなのですが、
このショッピング・ラリーは地元の商店街に少しでも貢献することができます。
各組合の腕章をはめた人たちがそれぞれ商店街に散って買い物をしている姿は圧巻でした。
私も駅前通り商店街の本屋さんで、料理の本を2冊も買って、
地元の活性化に一役買うことができました。
残念ながら私は豪華賞品は当たりませんでしたが、
福大の関係者が1等のカニを当てていましたので、
次回はぜひがんばりたいと思います。
その後は真面目に労働者の窮状を訴える集会が続き、
いよいよデモ行進に出発です。
私はVAAMドリンクを持参して、
歩いて脂肪燃焼させる気まんまんです。
ところが、街なか広場を出発し、うちのマンションの前を通過したらもう帰途につき、
ほんの15分ほどでデモ行進は終了してしまいました。
万歩計をもっていた人の報告によると、ほんの1500歩ほどだったそうです。
たったの15分でデモ (デモンストレーション=表明、宣伝、示威) の効果はあるのでしょうか。
まあ今どきデモ行進のシュプレヒコールに耳を傾ける人がいるとも思えないので、
交通麻痺の迷惑を最小限に抑えるというほうがプラスの効果があるのかもしれません。
しかしながら、有酸素運動効果をねらって参加していた私としては、
「珍萬賓館」 での飲食のほうが完全に優ってしまって、マイナス効果となってしまいました。
とまあこんな具合に不熱心な組合員として、不真面目にメーデーに参加してきたわけですが、
しかし、このような労働運動が重要性を増してきつつあるというのは、
私などもヒシヒシと感じています。
カントかマルクスかの選択に迫られてけっきょくカントを選んだ私は、
ヘーゲルのいやな部分をことごとく引き継いでいるマルクスにも反感をいだいており、
マルクス主義を目の敵にしていた時期もあったのですが、
ソ連・東欧の社会主義国家が瓦解して以降むしろ、マルクスが予見していたような、
資本主義による収奪が露骨に行われるようになっています。
自由権や参政権だけではこの人権侵害の状況に抗しきれないのは明らかで、
社会権 (社会福祉権) をいかにして保障していったらいいのか、
本気で考えていかなくてはならないでしょう。
人が一生懸命働いても幸せになれない社会には未来はありません。
ショッピングとウォーキングと中華料理の合間に、
ちょっと世界のことにも思いを馳せてみた1日でした。
1890年5月1日に欧米の労働者が国際統一行動を行ったのに端を発して、
この日が労働運動の記念すべき日となり、延々と今日まで続いているようです。
私もいちおう福島大学の教職員組合に加入していますから、
メーデーの集いにはちゃんと毎年参加しなければいけないのでしょうが、
熱心な組合員ではありませんし、
そもそも日本では5月1日といえばゴールデンウィークの真っ最中ですから、
どうしても家族旅行等の予定が優先してしまい、
メーデーの集会に顔を出すというのは、けっこう至難の業なわけです。
うちの教職員組合では、メーデー集会のあとの打ち上げを、
「珍萬賓館」 という福島市内では有名な中華料理屋で必ず開催しています。
組合もちで飲み食いできるチャンスなわけですが、そういう特典があったとしても、
やはり5月1日に出て行くというのはなかなかできることではありません。
今年はたまたま家族の予定がなんにもない寂しいゴールデンウィークだったので、
2年ぶりの参加となりました。
たったの2年ぶりなんですが、福島のメーデーの様子が一変していて驚きました。
今まではいつも、信夫山公園という福島駅から30分近く歩かなければならない、
小高い丘の上にある公園まで行ってそこで全体集会があり、
そこからデモ行進が始まって、福島駅近くまで練り歩き、
また信夫山まで戻って解散で、その後再び駅方面に戻ってきて珍萬で打ち上げという、
福島―信夫山2往復という運動メニューだったんですが、
今回は駅からすぐにある 「街なか広場」 が会場です。
しかも、最初のメニューはショッピング・ラリーです。
せっかく 「街なか広場」 で開催するのだから、地元の商店街を歩いてみよう、
お店をみてみよう、そして商店街のみなさんにも喜んでもらおう、
という企画だそうです。
駅周辺の商店街のどこのお店に行ってもいいので、
なにか買い物をしたら証明印をチラシに押してもらい、
そのチラシと抽選券を交換してもらって、
メーデー終了後の大抽選会で豪華賞品が当たる、という企画です。
これは素晴らしい企画ですね。
よくぞ考えました。
デモ行進というのは街なかの交通を麻痺させるので、市民から恨まれがちなのですが、
このショッピング・ラリーは地元の商店街に少しでも貢献することができます。
各組合の腕章をはめた人たちがそれぞれ商店街に散って買い物をしている姿は圧巻でした。
私も駅前通り商店街の本屋さんで、料理の本を2冊も買って、
地元の活性化に一役買うことができました。
残念ながら私は豪華賞品は当たりませんでしたが、
福大の関係者が1等のカニを当てていましたので、
次回はぜひがんばりたいと思います。
その後は真面目に労働者の窮状を訴える集会が続き、
いよいよデモ行進に出発です。
私はVAAMドリンクを持参して、
歩いて脂肪燃焼させる気まんまんです。
ところが、街なか広場を出発し、うちのマンションの前を通過したらもう帰途につき、
ほんの15分ほどでデモ行進は終了してしまいました。
万歩計をもっていた人の報告によると、ほんの1500歩ほどだったそうです。
たったの15分でデモ (デモンストレーション=表明、宣伝、示威) の効果はあるのでしょうか。
まあ今どきデモ行進のシュプレヒコールに耳を傾ける人がいるとも思えないので、
交通麻痺の迷惑を最小限に抑えるというほうがプラスの効果があるのかもしれません。
しかしながら、有酸素運動効果をねらって参加していた私としては、
「珍萬賓館」 での飲食のほうが完全に優ってしまって、マイナス効果となってしまいました。
とまあこんな具合に不熱心な組合員として、不真面目にメーデーに参加してきたわけですが、
しかし、このような労働運動が重要性を増してきつつあるというのは、
私などもヒシヒシと感じています。
カントかマルクスかの選択に迫られてけっきょくカントを選んだ私は、
ヘーゲルのいやな部分をことごとく引き継いでいるマルクスにも反感をいだいており、
マルクス主義を目の敵にしていた時期もあったのですが、
ソ連・東欧の社会主義国家が瓦解して以降むしろ、マルクスが予見していたような、
資本主義による収奪が露骨に行われるようになっています。
自由権や参政権だけではこの人権侵害の状況に抗しきれないのは明らかで、
社会権 (社会福祉権) をいかにして保障していったらいいのか、
本気で考えていかなくてはならないでしょう。
人が一生懸命働いても幸せになれない社会には未来はありません。
ショッピングとウォーキングと中華料理の合間に、
ちょっと世界のことにも思いを馳せてみた1日でした。