寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

男の意地?

2011年02月08日 12時25分19秒 | 日記
さて佐川本部長が役員の最有力であることはお話をしましたが、同期の円山本部長はどうでしょうか。
この二人は部門が違いますのでうまく行けば同時昇格もあるわけです。 ただし以前お話をしました通り昨年円山本部長は`役員待遇´を見送られました。
この役員待遇とは言わば役員見習いみたいなもので現在の役員が自分達の次には是非こいつをと会社に推薦します。会社では検討をして『じゃあそのように』と回答しますが、これはそう,建て前でありまして、予(あらかじ)め社長に相談をして了承を取り付けてから推薦します。
従いまして推薦イコール役員待遇と言ってもよいのであります。
ところが前回は思わぬところで保留となりました。
推薦は臼井本部長と円山本部長でした。鬼塚専務や高辻役員は当時の社長と協議して二人を推薦しました。 ところが運悪く途中で社長が交替してしまいました。
新社長は若干59才です。
臼井本部長は役員待遇と認めたのですが、円山本部長には保留を出したのでした。
保留…前代未聞のことであります。保留については新社長の胸の内を聞いてみないと判りませんが、円山本部長の消極的な姿勢によい印象を持っていなかったのが原因と言われています。
そしてその辺り、つまり新社長の保留から高辻役員と円山本部長の歯車が狂いだしました。 こんな時です性格が出るのは…新社長から拒否された途端高辻役員は手の平を反すみたいに円山本部長に冷徹になりました。兄貴分の高辻役員に見捨てられた円山本部長は役員から一歩後退を余儀なくされたわけです。
今まで鉄の結束を誇ってきた鬼塚,高辻,円山ラインが崩れてきました。
それでも鬼塚専務は高辻役員のように冷徹にはなれませんでした。
今年始めのお得意先の挨拶回りでした。
この時は社長・鬼塚専務・高辻役員・円山本部長と連らなっていました。当然二台の社用車に分かれます。 当たり前なら社長と鬼塚専務が一台.高辻役員と円山本部長で一台となります。
それがこの時は違いました。
お得意先のSを出てPNに移動です。社長がまずクラウンに乗りました。すると右側から円山本部長がドアに手を掛けました。しかしその動作はためらう感じです。
するとそばで見ていた鬼塚専務が円山本部長の背中を押すようにして乗り込ませました。
私の車には高辻役員と鬼塚専務が乗り込みます。
あの背中を押した鬼塚専務は『うまいことやれよ…』社長の誤解?保留を解消するように自分をアピールしろよ!
そんな感じでしたね(笑)
二台の社用車になるとまずトップが先頭車に乗ります。
この場合社長です。
私の車には鬼塚専務と高辻役員です私が『専務は前の車じゃあないですか』そんな顔をしていたのでしょうね(笑)鬼塚専務は『いいから行ってよ…』とおっしゃいました。なるほど(笑)私は納得して返事をしました。私は前の車について走るわけですが 追走している私には前の車の後部座席がほんとよく見えます。
うちの場合はトップが左側、次の者が右側に座ります。
社長はやや左側に寄ってていらっしゃいます。円山本部長はと言いますと乗るなり携帯を手にしています(笑)
『何やってんだ!』いきなり鬼塚専務がぼやきます。
そりゃあそうでしょう。
普段差しで社長と話せるなんでそうはありませんから…
それを鬼塚専務はわざわざ自分の席を譲ってまで設けて下さったのですよ。
たぶん『時間は短いかも知れないが自分の熱意をぶっつけろや!』と前もって激を飛ばしたんだと思いますよ。
いつも口ではぼろくそ言っている鬼塚専務ですが意外と面倒見がいい方ですね (笑)
しかし…しかしですよ、円山本部長は依然として携帯を手にしています。つまり誰かと通話中ということですが…
鬼塚専務がじりじりしている様子が運転席の私まで伝わってきます(笑) 高辻役員も憮然としてタバコをふかしていらっしゃいます。
どうなるのでしょうか?
…固唾を飲んで見ていますが、どうにもなりません(笑)
それでもいつの間にか携帯が終わったのでしょうか… 円山本部長の両肩は水平になっていました。
何か話しかけているみたいでしたがもちろんなにを話しているか判る筈もありません。
ただその時間は短かったようで円山本部長は再び携帯を手にしました。 『一体どこへ電話しているんや(怒)』
不機嫌な様子で高辻役員がつぶやいていますが鬼塚専務はもうそれには答えませんでした。 タバコを吸いながら窓の外を見ているだけでした。
鬼塚専務の心中を察してか高辻役員もぼやくのをやめてしまいました。
あれから一か月… せっかくのチャンスボールを見送った円山本部長を乗せることがありました。
円山本部長はいつもと変わらず無邪気な雰囲気です。 この方見掛けによらず(見た目はごついおっさん…)子供っぽいところがあります(笑)
この日もいつものように世間話しに花を咲かせていました(笑)
私もたぶん二才上の円山本部長は兄貴みたいな気分で割りと気楽にお話をさせていただいています。
余談ですが鬼塚専務や高辻役員は10才ほど年上のせいか恐れ多いです(笑)
話を戻します(笑)車中でひとしきり猥談も交えながら盛り上がっていましたが、話が切れた時円山本部長はぼつりと独り言みたいにこぼしました。
『佐川(本部長)は早く上がるやろうなぁ…』
『えっ』私は聞き間違ったのかと思いましたが、外を眺めているミラー越しの円山本部長に声を掛ける事ができませんでした。
円山本部長は確か関西の国立大学の院を卒業された秀才です。片意地を張ったと言えばあまりにも短絡的すぎますが、…せっかく鬼塚専務がセッテングして下さったチャンスをみすみす流したのはいただけません。円山本部長にはきっと考えがあってのことでしょうが…私のような下々の人間には理解ができません。
円山本部長贔屓の私は何とか…と肩入れしたい気持ちで一杯ですか…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする