寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

密室にて…〓

2011年02月18日 11時27分13秒 | 日記
新年の役員さんのお仕事は主に挨拶回りと相場が決まっています。
それのケリが付けば次は人事異動であります。
これは事業部が上手く回っていようがいまいが毎年必ず行います。
人を入れ替えることで組織の硬直化を防ぐためでしょう。もっと前向きに考えれば活性化を計るためです。
たちまち不都合な事態があればその都度異動はありますが、やはり四月一日付より…
これが定番であります。
組織表と首っ引きであーでもないこーでもない(笑)と一日缶詰でやっていますと最後は『どうでもよいぜ…』…そんな投げやりな人事配置も多かったのです(笑)
各自の査定を数値化されていてある面、役員さんは助かっている事でしょうね(笑)
数字の順番に並べていけばよいからです。(笑)………それでは専務室をのぞいてみましょう(笑)
老人は朝が早い(失礼)
八時から始まったお二人…鬼塚専務と高辻役員の人事査定は十時近くになっても一向に進みません。
去年は昼過ぎに終わって銀座に繰り込むには早いし(笑)と時間を持て余していらっしいました(笑)
今年停滞しているのは原因がありました。年明け早々に新社長…黒田社長から言われた事が原因でした。
あれは…一月四日でした。会社は五日からの仕事始めでしたが役員さんは一日前に本社に集合が恒例です。
役員幹部連中を前に黒田社長は会社方針を発表します。およそ三十分程度ですが、そのあと個別面談がありました。 三十人あまりの役員全員と話す訳にはいきませんから各事業部の責任者を捕まえます。
そして各事業部の中で鬼塚専務の事業部が一番話が長かったのですよ。
これにはわけがありました。
主力得意先の事業撤退が昨年暮れに発表されたからです。 先週お話をしました例の高城課長の件です。
お得意先の撤退で営業部門の廃止も考えられる事態ですが仮に営業の一部門が無くなるくらいでは社長が首を突っ込む話ではありません。 社長が口を出すのは工場でした。
この工場とはお得意先の依頼でわざわざ立てた工場だからです。一つの営業部門と新工場建設では人員の数も桁違いに違いますし設備投資に莫大なお金がかかっています。
噂では新工場の建設費には数百億の投資がかかっているようでした。そして 去年の夏場オープンした新工場はわずか半年で操業が激減しました。採算ラインははるかに下回ったままで十年間で償却する予定はスタートから狂いました。
そこへ撤退の発表がありましたから正に踏んだり蹴ったりです、この新工場で使った数百億は紙屑になるやも知れません。
超一流企業と言えども数百億は痛いでしょう。
もちろんこの新工場の建設にあたっては役員会に計っておりますし当時の社長や副社長にも承諾を取り付けています。
手順は踏んでいる訳ではありますがいかんせん流れが悪すぎます。
出来上がってわずか半年で閉鎖なんて前代未聞でしょう。
社内では当然責任問題が浮上してきました。
黒田副社長は就任していきなり大きな問題をかかえることになりました。
新工場の懸案と責任問題です。 巷では数百億の損失をどう補うか又かつての上司だった鬼塚専務や高辻役員の処遇をどう捌くか早くも見物(みもの)だ揶揄されていました。
鬼塚専務と高辻役員は休日返上でかけずり回りました。そしてようやく事業撤退は全てではなく一部分残していく。この話でまとめ上げたのでした。
実はこれには裏がありまして事業撤退には海外への生産拠点移行がありました。事業撤退は国内生産の縮小と海外生産への移行がお得意先の考えでした。
そこで妥協案として海外生産につきあうから新工場は何とか存続して操業を続けることを提案してなんとかその線で話をまとめたのでした。
お得意にしても当社の技術なしでは海外生産はできません。
それに海外生産には国内と違ってリスクが伴ってきますから国内生産を全廃するわけにはいかないのでした。お得意は゛エコパブル″以降の大きな売上げの落ち込みが読めなかったのでしょうか… 新工場はお得意の生産拠点の敷地内にありましたから 被害はうち(自社)の比ではありません。
最先端を走る商品を扱う難しさを改めて痛感させられた事件です。
…黒田副社長と鬼塚専務の話し合いはそんな感じで進んでいきました。 黒田副社長はこの懸案は進行中として処分は先送りとしました。
つまりお得意との経緯を熟知しているお二人を処分したあとの対応できる人材が思い当たらなかったのでしょう。
一方お二人…鬼塚専務と高辻役員はほっと胸をなで下ろす事ができましたが、この先新工場の操業や海外生産については相変わらず難題が控えていました。
黒田副社長は今回の懸案で一応はお二人を留任させたことでかつての上司と部下の関係は水泡に帰したことを感じました。
『もう二人は怖くないぞ』十年以上前のことですが、上司と部下の負い目はきれいに消えてしまいました。 それは話し合って最後に立ち上がった黒田副社長の態度に表れていました。
以前なら鬼塚専務に声を掛けてから席を立ったものですが、これを境に気をかけることなく振る舞われた態度…あれは前の社長ね立ち振る舞いと同じに見えた。 とのちに鬼塚専務は高辻役員に語っていらっしゃいました。
…今回は話どうりに聞いておきますが結果が出なかった時はご覚悟を…
席を立つ前の黒田副社長の顔はそう語っていました。
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密室にて…〓

2011年02月18日 09時50分46秒 | 日記
新年の役員さんのお仕事は主に挨拶回りと相場が決まっています。
それのケリが付けば次は人事異動であります。
これは事業部が上手く回っていようがいまいが毎年必ず行います。
人を入れ替えることで組織の硬直化を防ぐためでしょう。もっと前向きに考えれば活性化を計るためです。
たちまち不都合な事態があればその都度異動はありますが、やはり四月一日付より…
これが定番であります。
組織表と首っ引きであーでもないこーでもない(笑)と一日缶詰でやっていますと最後は『どうでもよいぜ…』…そんな投げやりな人事配置も多かったのです(笑)
各自の査定を数値化されていてある面、役員さんは助かっている事でしょうね(笑)
数字の順番に並べていけばよいからです。(笑)………それでは専務室をのぞいてみましょう(笑)
老人は朝が早い(失礼)
八時から始まったお二人…鬼塚専務と高辻役員の人事査定は十時近くになっても一向に進みません。
去年は昼過ぎに終わって銀座に繰り込むには早いし(笑)と時間を持て余していらっしいました(笑)
今年停滞しているのは原因がありました。年明け早々に新社長…黒田社長から言われた事が原因でした。
あれは…一月四日でした。会社は五日からの仕事始めでしたが役員さんは一日前に本社に集合が恒例です。
役員幹部連中を前に黒田社長は会社方針を発表します。およそ三十分程度ですが、そのあと個別面談がありました。 三十人あまりの役員全員と話す訳にはいきませんから各事業部の責任者を捕まえます。
そして各事業部の中で鬼塚専務の事業部が一番話が長かったのですよ。
これにはわけがありました。
主力得意先の事業撤退が昨年暮れに発表されたからです。 先週お話をしました例の高城課長の件です。
お得意先の撤退で営業部門の廃止も考えられる事態ですが仮に営業の一部門が無くなるくらいでは社長が首を突っ込む話ではありません。 社長が口を出すのは工場でした。
この工場とはお得意先の依頼でわざわざ立てた工場だからです。一つの営業部門と新工場建設では人員の数も桁違いに違いますし設備投資に莫大なお金がかかっています。
噂では新工場の建設費には数百億の投資がかかっているようでした。そして 去年の夏場オープンした新工場はわずか半年で操業が激減しました。採算ラインははるかに下回ったままで十年間で償却する予定はスタートから狂いました。
そこへ撤退の発表がありましたから正に踏んだり蹴ったりです、この新工場で使った数百億は紙屑になるやも知れません。
超一流企業と言えども数百億は痛いでしょう。
もちろんこの新工場の建設にあたっては役員会に計っておりますし当時の社長や副社長にも承諾を取り付けています。
手順は踏んでいる訳ではありますがいかんせん流れが悪すぎます。
出来上がってわずか半年で閉鎖なんて前代未聞でしょう。
社内では当然責任問題が浮上してきました。
黒田副社長は就任していきなり大きな問題をかかえることになりました。
新工場の懸案と責任問題です。 巷では数百億の損失をどう補うか又かつての上司だった鬼塚専務や高辻役員の処遇をどう捌くか早くも見物(みもの)だ揶揄されていました。
鬼塚専務と高辻役員は休日返上でかけずり回りました。そしてようやく事業撤退は全てではなく一部分残していく。この話でまとめ上げたのでした。
実はこれには裏がありまして事業撤退には海外への生産拠点移行がありました。事業撤退は国内生産の縮小と海外生産への移行がお得意先の考えでした。
そこで妥協案として海外生産につきあうから新工場は何とか存続して操業を続けることを提案してなんとかその線で話をまとめたのでした。
お得意にしても当社の技術なしでは海外生産はできません。
それに海外生産には国内と違ってリスクが伴ってきますから国内生産を全廃するわけにはいかないのでした。お得意は゛エコパブル″以降の大きな売上げの落ち込みが読めなかったのでしょうか… 新工場はお得意の生産拠点の敷地内にありましたから 被害はうち(自社)の比ではありません。
最先端を走る商品を扱う難しさを改めて痛感させられた事件です。
…黒田副社長と鬼塚専務の話し合いはそんな感じで進んでいきました。 黒田副社長はこの懸案は進行中として処分は先送りとしました。
つまりお得意との経緯を熟知しているお二人を処分したあとの対応できる人材が思い当たらなかったのでしょう。
一方お二人…鬼塚専務と高辻役員はほっと胸をなで下ろす事ができましたが、この先新工場の操業や海外生産については相変わらず難題が控えていました。
黒田副社長は今回の懸案で一応はお二人を留任させたことでかつての上司と部下の関係は水泡に帰したことを感じました。
『もう二人は怖くないぞ』十年以上前のことですが、上司と部下の負い目はきれいに消えてしまいました。 それは話し合って最後に立ち上がった黒田副社長の態度に表れていました。
以前なら鬼塚専務に声を掛けてから席を立ったものですが、これを境に気をかけることなく振る舞われた態度…あれは前の社長ね立ち振る舞いと同じに見えた。 とのちに鬼塚専務は高辻役員に語っていらっしゃいました。
…今回は話どうりに聞いておきますが結果が出なかった時はご覚悟を…
席を立つ前の黒田副社長の顔はそう語っていました。
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