寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

さあ大変、異動だ…(11)

2012年01月30日 09時09分51秒 | 日記
「永らくご乗車お疲れ様でした…」
アナウンスの声に若宮本部長は目が覚めました。
「あれ?」ここはどこだっけ!
グッスリ寝込んでしまったようです…
アナウンスの肝心なところを聞き逃したお陰でどこに着くのか見当もつきません。
窓からは相変わらず真っ暗な闇。ところどころに街の明かりが見えていますが、果たしてここは?
窓についている水滴をを触った指をおでこに当てて目が覚めました。
のぞみ(新幹線)だからどうせ名古屋だろ…
確か東京→名古屋→京都…こんな感じじゃあなかったかな♪
名古屋なら京都まで時間はあるし… ポケットの携帯を取り出してメールのチェックを始めようとしました。
近ごろ部下からの報告は全てメールに切り替わっていました。
メールの良いところは自分の見たいときに見られことでしょうか。 空いた時間を有効的に活用できると若宮本部長も最初は歓迎していました。
しかし馴れてくると報告が簡単過ぎて或いは言い訳に使われたりと中々うまく活用出来なくなってきました。
若手には理系が多いせいか文法が滅茶苦茶な文章が目立ちました。今も読んでみるとめまいが起こりそうです。
それでも我慢しながらメールの発信者を目で追っていて思わず座り直していました。
…亀田 文彰 …
「!」
亀田部長だ…
噂をすればなんとやら…
幹部クラスはお互いにメールアドレスがオープンになっていました。
「そうか…なるほど♪」
メールを開いてみると「今夜9時までに京都に着くなら連絡を下さい。」とありました… 「何だろう?」二人は職場が西と東…顔や名前は知っていても挨拶程度でした。親しく言葉など交わした経験がありません。
メールの発信時刻は7時37分とあります。 あわてて携帯の時刻を見ると8時24分。
寝込んでいたせいで着信音に気がつきませんでした。
「間もなく京都~京都~」
アナウンスが流れてきて次の停車駅を告げていました。
これを聞いて若宮本部長は改めて思い出したのです。
「そうだ!京都到着は8時30分だったよ」携帯を取り直してました。
「とりあえず…」
亀田部長のメールを返信しなくっちゃあ…
「お疲れさまです。今気がつきました。8時30分に京都に着きます…若宮」それだけ打つと送信したのです。
メールを返してから思いました「なんか気が利かないメールだな~」
あまりに愛想のない文章はうちの若いや奴と変わらないよ…
苦笑いしながら降りる支度を始めました。
コメント
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