現代社会は時間との戦いです。 しかし昔の諺に「時は金なり」ともありましたから、時間を有効に使え、の教えは今でも引き継がれている諺の一つかもしれません。
この東京駅の地下街にあるカウンター式のバーで若宮本部長は精一杯ヨイショをしたのですね。この態度は鬼塚専務には好評でしたが、盟友の高辻役員には「何か下心があるのじゃあないか…」と警戒心で見られていました。
事実前もって鬼塚専務より密かに高辻役員に媚びを売るよう言い含められていたのですが…(笑)
高辻役員はウスウス気づいておられましたが、
「新幹線が同じでも席が違うから…」
と高をくくっていらっしゃいました。
…新幹線の座席ですが、役員さんはグリーン席、本部長以下は指定席と会社の規定にあります…
ただし鬼塚専務のように指定席まで来て酒宴をする場合はこれに有らず、 ですが…(笑)
果たして若宮本部長はベラベラブラとよく喋りました。
それにはさすがの高辻役員も閉口しました。 「一体専務が話があると言いながらなぜこんな雑魚(ざこ)が俺の前をチョロチョロするんだ!」
雑魚とはひどい言い方でしょう(笑)しかし役員さんから見て自分たちはサラリーマンを越えたの勝ち組、会社で本部長といえばかなりな地位ですが、それをアゴで使える役員さんからすればまだまだ、ということでしょう(笑)
以前ある役員さんが「部長やその上の本部長までは少し出来たらなれるんだよ…ホッホッホッ♪」と高笑いされていらっしゃいました。要するに頭だけじゃあダメなんだよ…と右側頭部を叩きなからです…
頭だけでもヨイショや努力などを越えた運や社内の流れなど自分の力以外の要素もあるんだよ…そう指摘していらっしゃったのですが、 実に曖昧無垢な表現で拝聴していた私や部課長たちは分からないなりにもうなずくしかありませんでした。
「なぁ、若宮本部長よ…」
高辻役員は肩を叩きながらこう話しました。 「俺は知っているとうりこの四月でこれなんだよ~」
首の横で手を水平に切りました。
クビだよ…と言うように…
これには若宮本部長も面食らいました。
確かに役停を間近に控えて幹部連中はこの件には触れないよう気を使っていました。下手に話題に上がって逆鱗に触れるのを避けていたのです。
四月になれば役員はお役御免になります。つまり絶対的な権力は削がれてしまうからです。それでも恐れているのはイタチの最後っ屁じゃあ(笑)ないですが、「あの野郎、俺が役停だと思って嘗めたまねしやがって…」と逆恨みされることでした。そうでなくても役停でイライラしているのは本人ですから…
又この役停は他の役員さんでもいずれ迎えることでこの件に関しては同じ役員の仲間意識みたいなものが連動してきて、
「そうあいつがそんな失礼な事を言いましたか!」
「そりゃあ、イカンわな!」とあっと言う間に役員さんたちに噂で広がります。
こうなると誰の子飼いだ?(派閥を問うのです…)こんな雰囲気が役員連中に流れたらその親分は子飼いを泣く泣く処分しなければなりません。そう しなければもっと高いところからご自分に鉄槌が下るからです。
恐ろしい話ですが、組織とはこんなもので役員さんの連帯感とはこんな感じです…
この東京駅の地下街にあるカウンター式のバーで若宮本部長は精一杯ヨイショをしたのですね。この態度は鬼塚専務には好評でしたが、盟友の高辻役員には「何か下心があるのじゃあないか…」と警戒心で見られていました。
事実前もって鬼塚専務より密かに高辻役員に媚びを売るよう言い含められていたのですが…(笑)
高辻役員はウスウス気づいておられましたが、
「新幹線が同じでも席が違うから…」
と高をくくっていらっしゃいました。
…新幹線の座席ですが、役員さんはグリーン席、本部長以下は指定席と会社の規定にあります…
ただし鬼塚専務のように指定席まで来て酒宴をする場合はこれに有らず、 ですが…(笑)
果たして若宮本部長はベラベラブラとよく喋りました。
それにはさすがの高辻役員も閉口しました。 「一体専務が話があると言いながらなぜこんな雑魚(ざこ)が俺の前をチョロチョロするんだ!」
雑魚とはひどい言い方でしょう(笑)しかし役員さんから見て自分たちはサラリーマンを越えたの勝ち組、会社で本部長といえばかなりな地位ですが、それをアゴで使える役員さんからすればまだまだ、ということでしょう(笑)
以前ある役員さんが「部長やその上の本部長までは少し出来たらなれるんだよ…ホッホッホッ♪」と高笑いされていらっしゃいました。要するに頭だけじゃあダメなんだよ…と右側頭部を叩きなからです…
頭だけでもヨイショや努力などを越えた運や社内の流れなど自分の力以外の要素もあるんだよ…そう指摘していらっしゃったのですが、 実に曖昧無垢な表現で拝聴していた私や部課長たちは分からないなりにもうなずくしかありませんでした。
「なぁ、若宮本部長よ…」
高辻役員は肩を叩きながらこう話しました。 「俺は知っているとうりこの四月でこれなんだよ~」
首の横で手を水平に切りました。
クビだよ…と言うように…
これには若宮本部長も面食らいました。
確かに役停を間近に控えて幹部連中はこの件には触れないよう気を使っていました。下手に話題に上がって逆鱗に触れるのを避けていたのです。
四月になれば役員はお役御免になります。つまり絶対的な権力は削がれてしまうからです。それでも恐れているのはイタチの最後っ屁じゃあ(笑)ないですが、「あの野郎、俺が役停だと思って嘗めたまねしやがって…」と逆恨みされることでした。そうでなくても役停でイライラしているのは本人ですから…
又この役停は他の役員さんでもいずれ迎えることでこの件に関しては同じ役員の仲間意識みたいなものが連動してきて、
「そうあいつがそんな失礼な事を言いましたか!」
「そりゃあ、イカンわな!」とあっと言う間に役員さんたちに噂で広がります。
こうなると誰の子飼いだ?(派閥を問うのです…)こんな雰囲気が役員連中に流れたらその親分は子飼いを泣く泣く処分しなければなりません。そう しなければもっと高いところからご自分に鉄槌が下るからです。
恐ろしい話ですが、組織とはこんなもので役員さんの連帯感とはこんな感じです…