まちの安全管理センター

このブログは、全ての人々が安全で安心出来る地域社会を実現します。

庁舎を“居ながら減築”、青森県が設計プロポ公告

2014-04-07 15:23:56 | 日記
 青森県は4月1日、1960年に竣工した県庁舎の耐震化と長寿命化を図る改修設計のプロポーザルを公告しました。南棟と東棟は6階以上を減築したうえで、大部分を使用しながらの耐震改修を求めるそうです。プロポーザルの提出期限は2014年5月28日。14年7月までに委託先を決定し同年度末までに設計を完了、工事は15年度から19年度までを想定しています。概算工事費は約50億円です。
 プロポーザルでは、地上8階の南棟と地上6階の東棟については6階以上を減築したうえで、改修中は施工中の階とその上下階を空室にして、それ以外の階は使用しながらの耐震改修を求める。議会棟は構造上減築ができないため、耐震補強を実施します。
 また、長寿命化対策により改修後40年程度の使用を目標としています。環境性能では、「CASBEE(建築環境総合性能評価システム)-改修」SまたはAランク、13年省エネルギー基準に適合させることなどを目標水準としています。
 現在の県庁舎の延べ面積は2万8013.1m2ですが、このうち南棟と東棟の6階以上を減築することにより、改修後の延べ面積は2万4500m2程度を想定しています。青森県では、減築により建物重量を軽減し補強部材を減らすことで執務空間の確保が可能となること、現状と比べて清掃費、光熱費、修繕費などの維持管理コストを将来にわたって縮減できること、初期投資コストを抑えられること(設計費用、移転費用などすべて込みで新築の場合は約140億円、改修の場合は約60億円と試算)などから、建て替えではなく改修を選択しました。立替を選択する自治体が多い中、安い改修を選んだ青森県はすばらしいと思います。
 青森県は、ファシリティマネジメントの考え方に基づき、県有施設の保有総量縮小、効率的利用および長寿命化を取り組みの推進方向とした「青森県県有施設利活用方針」を07年3月に策定している。県庁舎の耐震・長寿命化改修もこの方針に沿ったものだそうです。 建物の老朽化は進み、税収も減少する中、コストの安い耐震・長寿命化改修は重要です。