清水建設と三井化学産資は防衛大学校の指導の下、コンクリート構造物を被覆する補強工法「タフネスコート」を用いて、道路防護壁の衝撃に対する抵抗力を1.5倍に高める実験に成功しました。清水建設ら3者が共同で開発したタフネスコートは、コンクリート構造物の表面にポリウレア樹脂を塗装して、全体でじん性を向上させ、粘り強い構造にする工法です。塗装のラッピング効果によって、コンクリートの剥落なども物理的に防止します。施工コストは、従来の耐力補強に要する費用の半分ほどに抑えられます。
実験で用意した試験体は、実際の高速道路などに設置してある実物大の防護壁を想定して造りました。高さ1m、幅0.6m、厚さ0.2mの鉄筋コンクリート構造物で、ポリウレア樹脂を4mmの厚さに塗装しました。
衝撃載荷試験では、試験体を寝かせて壁面を水平にしたうえで壁面に重りを落下させました。初めに圧縮破壊後の性状を確認するために、1tの重りを60cmの高さから落下させました。40tトレーラーが時速200kmで接触衝突する際の衝撃力で、道路防護壁の設計荷重の3.5倍に相当します。 落下後、被覆、無被覆のどちらの試験体も、下部のコンクリートが曲げ圧縮破壊、鉄筋が曲げ引張破壊を起こして約14cmの残留変形が生じていました。ただし、無被覆の試験体はコンクリートが剥落していたものの、被覆した方はラッピング効果によって剥落を防止できました。
清水建設はその後、倒壊に至るまでの抵抗力を調べるために衝撃載荷試験を継続しました。既に曲げ圧縮破壊を起こした試験体に、落下高さ5cmから1tの重りを繰り返し落下させました。1回当たりの衝撃力は、25tトラックが時速100kmで接触衝突する際の衝撃力に相当します。これは道路防護壁の設計荷重に等しい値です。
無被覆の試験体は、重り3回の落下で倒壊しました。一方、被覆した試験体は11回の落下まで倒壊しませんでした。さらに破断した鉄筋は、前者が5本に対して後者が2本だけでした。
タフネスコートによる構造物が倒壊に至るまでに蓄積した衝撃エネルギーは、最大で通常の鉄筋コンクリート(無被覆)の1.5倍になります。大きな力が加わって破壊した後でも、繰り返し作用する衝撃に対して粘り強いことが証明されました。すばらしい技術です。こういった技術を利用して、安く補強・修繕してほしいです。お役所は、何かと決まりがあるので中々新しい技術は利用しません。こういった技術を利用してコストを抑えて、少しでも国の借金を減らしてほしいです。
実験で用意した試験体は、実際の高速道路などに設置してある実物大の防護壁を想定して造りました。高さ1m、幅0.6m、厚さ0.2mの鉄筋コンクリート構造物で、ポリウレア樹脂を4mmの厚さに塗装しました。
衝撃載荷試験では、試験体を寝かせて壁面を水平にしたうえで壁面に重りを落下させました。初めに圧縮破壊後の性状を確認するために、1tの重りを60cmの高さから落下させました。40tトレーラーが時速200kmで接触衝突する際の衝撃力で、道路防護壁の設計荷重の3.5倍に相当します。 落下後、被覆、無被覆のどちらの試験体も、下部のコンクリートが曲げ圧縮破壊、鉄筋が曲げ引張破壊を起こして約14cmの残留変形が生じていました。ただし、無被覆の試験体はコンクリートが剥落していたものの、被覆した方はラッピング効果によって剥落を防止できました。
清水建設はその後、倒壊に至るまでの抵抗力を調べるために衝撃載荷試験を継続しました。既に曲げ圧縮破壊を起こした試験体に、落下高さ5cmから1tの重りを繰り返し落下させました。1回当たりの衝撃力は、25tトラックが時速100kmで接触衝突する際の衝撃力に相当します。これは道路防護壁の設計荷重に等しい値です。
無被覆の試験体は、重り3回の落下で倒壊しました。一方、被覆した試験体は11回の落下まで倒壊しませんでした。さらに破断した鉄筋は、前者が5本に対して後者が2本だけでした。
タフネスコートによる構造物が倒壊に至るまでに蓄積した衝撃エネルギーは、最大で通常の鉄筋コンクリート(無被覆)の1.5倍になります。大きな力が加わって破壊した後でも、繰り返し作用する衝撃に対して粘り強いことが証明されました。すばらしい技術です。こういった技術を利用して、安く補強・修繕してほしいです。お役所は、何かと決まりがあるので中々新しい技術は利用しません。こういった技術を利用してコストを抑えて、少しでも国の借金を減らしてほしいです。