すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

天才ピアニスト、ブラッド・メルドーがまたロッシと演り始めた

2024-04-19 20:02:41 | 音楽
かつて首を切ったが仲直りしたようだ

 最近、YouTubeを観ていると、現代ジャズの超天才ピアニスト、ブラッド・メルドーが、またかつてのように盟友ドラマーのホルヘ・ロッシとともにライブ演奏をし始めたようだ。

 知らない人のためにちょっと説明しておくと…………天才ブラッド・メルドーは、現代ジャズ界で知られた名ピアニストだ。

 彼は以前、このドラマーのホルヘ・ロッシといっしょに、10年以上も「ブラッド・メルドー・トリオ」という自身の人気グループで活動していた。

 ところがあるとき突然メルドーはこの竹馬の友・ロッシの首を切り、「ブラッド・メルドー・トリオ」にこれまた売れっ子ドラマーであるジェフ・バラードを入れたのだ。

 首を切られたロッシのショックは大きく、それはそれは見ていて痛々しいほどだった。

 彼はそのトラウマのあまり、突然、ドラムをやめてしまい、なんと急にピアニストとして活動し始めた。

 どう見ても、自分を切ったメルドーへの当てつけにしか思えなかった。

新ドラマーはうまくいかなかった

 ところが一方、トリオに新しく迎え入れられた新ドラマーのバラードはといえば、演奏がどうもうまく合わない。

 で、ずっとトリオはギクシャクしていた。

 彼のドラミングは悪い意味でうるさくて目立ち、主役であるメルドーのピアノをジャマしてしまうのだ。

 で、私はずっと「ああ、かつてのロッシのほうがずっとよかったのに……」と思っていた。

 案の定、メルドーもそう思っていたらしく、いつしかこの新「ブラッド・メルドー・トリオ」はきれいに雲散霧消してしまった。

 そしてメルドーはロッシにまた声をかけ、最近いっしょに演り始めたようだ。

 いまも私の目の前にあるテレビでは彼らのYouTubeの最新映像が流れ、その新々トリオの演奏が続いている。

 ロッシのドラミングは本当にぴったりメルドーのピアノに影のように寄り添い、完全に一心同体になっている。

「ああ、ロッシ、本当によかったね」

 心からそう思った。

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