ミスが多くピンチを自作自演
相手は背の低いベトナムだ。ならばサイドからクロスの雨を降らせばいいのに、相手にお付き合いして日本は中央からのグラウンダーのボールにこだわり、ひっかけられてはボールロストの山を築いた。失点につながらなかったのは幸運でしかない。あのロシアW杯アジア2次予選・シンガポール戦での痛恨の引き分けを彷彿とさせた。
日本はパスワークがぎこちなく、この大会で繰り返している「いつもの光景」を再演した。オフザボールの動きがなく、パスが通らない。全体にコンディションか連係に問題があり、ボールを止める、蹴るという基本動作がスムーズにできてない感じだ。唯一、堂安と南野が絡むと可能性を感じさせたが……この調子で最後まで行くのだろうか?
シュートに向かう積極性もなく、すぐパスに逃げてしまう。ボックス外からでも大胆にゴールを狙う意欲がない。森保ジャパン最大の武器はシュートへの積極性だったが、それがいまではすっかり失われている。
ミスも多く、特に前半38分にはGK権田がビルドアップのパスをミスし、相手にボールを奪われあわや失点という場面を作った。GKからのビルドアップを考えればシュミットのほうが明らかにいい。もっと柔軟な選手起用を考えてほしい。
格下のベトナムでターンオーバーの絶好のチャンスだというのに、スタメンの選択は北川を除けばいつもの「レギュラー組」だった。これでスタミナはもつのだろうか? 選手を替えたがらず、選手起用の大胆さに欠ける日本人監督ならではの問題点を露呈した。
この試合は苦しみながらも勝ったのがすべて。内容を問うようなレベルの試合じゃない。薄氷を何度踏めば終わりがくるのか? ジーコジャパンがぐだぐだな内容ながら優勝した2004年アジアカップのような様相を呈してきた。
敵ボールホルダーへの寄せが甘い
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが権田。最終ラインは右から酒井、冨安、吉田、長友。セントラルMFは柴崎と遠藤航のコンビ。2列目は右から堂安、南野、原口。ワントップは北川だ。
対するベトナムは、ボールを失うと5-4-1で小柄ながら球際に強くしぶとく寄せてくる。このデュエルに日本は苦しめられた。彼らはボールを奪うと速いグラウンダーのパスをつなぎ、ワントップに当ててカウンターを狙ってくる。
日本は特に自ゴール前で敵ボールホルダーに対する寄せが甘く、ベトナムの選手の敏捷な動きで切り返されては簡単にシュートコースを空けていた。VARを意識したのかもしれないが、あれではシュートのうまい相手ならやられてしまう。ベトナムはアジリティが高く、プレイの細かい精度さえ上がれば今後躍進しそうな印象だった。
デキが悪いながらもしぶとく勝つ
前半、VARで左CKからの吉田のゴールがハンドを取られて取り消され、後半には同じくVARで敵ボックス内での堂安へのファウルが認められ堂安がPKを決めた。てんやわんやの試合だった。
先制後、日本は縦パスがよく通るようにはなったが、縦パスをしてはバックパス、というリズムで攻めが前へ行かない。15メートル進んでは10メートル後退する、というバルセロナ・メソッドにはもううんざりだ。
速い縦パスを通し、受け手がファーストタッチで鋭く前を向いてシュートやパスに行くサッカーが見たい。だがこのアジアカップでは望むべくもない。今大会は、デキが悪いながらもしぶとく勝つことがすべて。次の準決勝でイランにもし勝てれば本物だろう。
相手は背の低いベトナムだ。ならばサイドからクロスの雨を降らせばいいのに、相手にお付き合いして日本は中央からのグラウンダーのボールにこだわり、ひっかけられてはボールロストの山を築いた。失点につながらなかったのは幸運でしかない。あのロシアW杯アジア2次予選・シンガポール戦での痛恨の引き分けを彷彿とさせた。
日本はパスワークがぎこちなく、この大会で繰り返している「いつもの光景」を再演した。オフザボールの動きがなく、パスが通らない。全体にコンディションか連係に問題があり、ボールを止める、蹴るという基本動作がスムーズにできてない感じだ。唯一、堂安と南野が絡むと可能性を感じさせたが……この調子で最後まで行くのだろうか?
シュートに向かう積極性もなく、すぐパスに逃げてしまう。ボックス外からでも大胆にゴールを狙う意欲がない。森保ジャパン最大の武器はシュートへの積極性だったが、それがいまではすっかり失われている。
ミスも多く、特に前半38分にはGK権田がビルドアップのパスをミスし、相手にボールを奪われあわや失点という場面を作った。GKからのビルドアップを考えればシュミットのほうが明らかにいい。もっと柔軟な選手起用を考えてほしい。
格下のベトナムでターンオーバーの絶好のチャンスだというのに、スタメンの選択は北川を除けばいつもの「レギュラー組」だった。これでスタミナはもつのだろうか? 選手を替えたがらず、選手起用の大胆さに欠ける日本人監督ならではの問題点を露呈した。
この試合は苦しみながらも勝ったのがすべて。内容を問うようなレベルの試合じゃない。薄氷を何度踏めば終わりがくるのか? ジーコジャパンがぐだぐだな内容ながら優勝した2004年アジアカップのような様相を呈してきた。
敵ボールホルダーへの寄せが甘い
日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが権田。最終ラインは右から酒井、冨安、吉田、長友。セントラルMFは柴崎と遠藤航のコンビ。2列目は右から堂安、南野、原口。ワントップは北川だ。
対するベトナムは、ボールを失うと5-4-1で小柄ながら球際に強くしぶとく寄せてくる。このデュエルに日本は苦しめられた。彼らはボールを奪うと速いグラウンダーのパスをつなぎ、ワントップに当ててカウンターを狙ってくる。
日本は特に自ゴール前で敵ボールホルダーに対する寄せが甘く、ベトナムの選手の敏捷な動きで切り返されては簡単にシュートコースを空けていた。VARを意識したのかもしれないが、あれではシュートのうまい相手ならやられてしまう。ベトナムはアジリティが高く、プレイの細かい精度さえ上がれば今後躍進しそうな印象だった。
デキが悪いながらもしぶとく勝つ
前半、VARで左CKからの吉田のゴールがハンドを取られて取り消され、後半には同じくVARで敵ボックス内での堂安へのファウルが認められ堂安がPKを決めた。てんやわんやの試合だった。
先制後、日本は縦パスがよく通るようにはなったが、縦パスをしてはバックパス、というリズムで攻めが前へ行かない。15メートル進んでは10メートル後退する、というバルセロナ・メソッドにはもううんざりだ。
速い縦パスを通し、受け手がファーストタッチで鋭く前を向いてシュートやパスに行くサッカーが見たい。だがこのアジアカップでは望むべくもない。今大会は、デキが悪いながらもしぶとく勝つことがすべて。次の準決勝でイランにもし勝てれば本物だろう。