馬も大変である。馬術総合の障害競技のフェンスは開催国の文化がてんこ盛りにされるものらしいが、いきなり相撲取りが居たら人間でもビビる。顔が縦に真っ二つの芸妓さんとかも不気味であるが、馬的にはダルマがダメだったらしく、決勝からはミライトワに差し替えられている。見慣れている側からすれば何故怖いのかが分からないのだが、馬に理由を訊くのも難しそうなので、目力が強かったからと云う辺りで納得しておきたい。しかしこの手の演出が他の競技では余り見られないのが残念である。ルール上の制約で変なもんゴテゴテと付ける訳にもいかないのかも知れないが、クライミングの様な新競技であれば、挑戦する余地は有った様にも思える。壁の足場が全部能面だったりすると単に気持ち悪いだけであろうが、枯山水の趣向を取り入れる程度なら大丈夫そうな気がする。競技とは無関係なそう云う遊びを取り入れるのも、興行五輪を盛り上げる要素だと思うのである。