動機は良く分からんがこれもサイエンスである。ノッティンガム大学のロジャー・ボウリー教授が、キーレスエントリーの電波到達距離を延ばす方法を公開している。何でも「頭にスイッチを当てた状態で操作するとより遠くから施錠・開錠が出来る」そうである。更に距離を延ばしたければ頭の上にポリタンクを乗せ、そこに当てれば良いらしい。人体やタンクの水分が信号を増幅させるからだそうだが、そうまでして遠くから操作したい理由が分からないし、何より頭にポリタンクを乗せた人は不審者扱いされても文句は言えないだろう。ただ一見すると役に立たない基礎研究が文明を進歩させてきた事は歴史が証明しており、画期的な発明はそれらの堆積物の上で花開くものである。目先の費用対効果ばかり追い求めていると長期的には科学力の衰退を招くのであるが、殆どの研究は本当に役に立たない儘に終わるのも事実なので、それを笑い飛ばせる寛容さも求められるのである。