もっと手放しに喜んでもいいんじゃないかな。JAXAの月探査機「SLIM」が着陸に成功した。周回軌道から垂直降下してぶっ壊れない程度の速度で狙った所に降りる、と言葉にすれば簡単に見えるが、限られた燃料でそれを成し遂げたのは誇って良いと思う。現時点では太陽電池に障害が発生していて周辺の探査が出来るかは不明な様だが、ミニマムサクセスは達成しているので「60点」と云う評価は少々辛い様に思える。尤も「これぞ世紀の偉業、大成功万々歳」とか胸を張るとあれこれ言われてしまうお国柄なので、謙遜しておくのは賢明な判断なのかも知れない。ともあれH3ロケットが失敗したり爆発したりした時に散々JAXAを叩いていたのに今回は褒めちぎっているコメンテータは、今後も引き続き信頼しない方針である。宇宙開拓が我が国でビジネスとして成立するのかは不透明ではあるが、男の子的ワクワク感を満たしてくれただけで私にとっては十分エキストラサクセスなのである。