お釈迦さまは、
「すべての命に対して慈しみの心を持つように」と教えられております。
慈しみとは、相手のことを思い気づかう心です。
それは、「他人の失敗、苦しみを願わない」ということであります。
「すべての命に対して慈しみの心を持つ」ということは
自分が嫌いな人や自分のことを
嫌っているであろう相手をも同じように心配すると、
言うことでもあります。
なかなか、そう思えるようになるのは大変ですが、それくらい大きな心を持ちなさいということです。
我々のしあわせは、自分の力だけで得られるわけではないのです。
生きとし生けるものと調和することで、成り立つているのです。
それがなければ自分の幸福などありえないのです。
仏教では身(しん)、口(く)、意(い)の三業(さんごう)といって我々の行動を三つにわけています。
一つは身、これは体の行動。次が口、これは言葉の行動でしゃべることですね。
最後が意、つまり心の行動で考えることです。
この三つの行動を起こすときに、よく観察して
「それが自分のためになるのか、自分のためになると同時に人のためにもなるか、
さらにすべての生きとし生けるもののためになることか」を
コントロールして行動してみてください。
それが本当に自分を大切にすることであります。
南無大師遍照金剛