数珠は念珠とも申します。数の種類も、千八十珠、百八珠、五十四珠等が有ります。
真言宗では百八珠が基本の数でございます。数珠の起源に付いては色々な説がございますが。
古い経典に、お釈迦様が煩悩を断ち切り、功徳を得るために、お作りになられたとあります。
從つて、その起源は古く、二世紀頃には仏教徒の僧侶の間で用いられるように成ったのでは、
ないかと言われています。初期には修行の折に仏様を念じ数を記録する為の法具だった様です。
念珠の珠には、水晶、真珠、金、銀、珊瑚、香木、等が用いられますが、特にお釈迦様が、
悟りをひらかれた菩提樹の種子と水晶が特に功徳の高いものとされて居ります。
数珠は左手の親指を除いた四本の指を揃え、そこに掛けます。
左手に掛けるのは、古くは世界的に左の方が右より上位とする風潮が有り、
日本でも左大臣が、右大臣より上位でしたし、神社での参拝には、先ず、手を洗うのも左手が先です。
インドでは左手を不浄としていますが、数珠に付いては、この左を上位とする世界的風潮から、
左手に掛ける物とされたのではないかと存じます。
お数珠の中で一番大きい珠を「だるま」と申しまして、ご本尊様をあらわしております。
持つことにより功徳を授かると言われて居ります。
本職の方でも首に念珠を掛けて居られる方もありますが、あまり感心した事ではないので、
真似をされない様にお願いします。お数珠はあくまで手にもつことです。
この事案に付いては高野山で四十年程前に私自身が首に念珠を掛けていたのを
お参りに行ったお寺の住職様からお咎めの言葉を頂きました。
その理由は、次にいたします
合掌