監督,構成:周防正行/振付:ローラン・プティ『ダンシング・チャップリン』
チャップリン作品をフィーチャーしたバレエ作品
「ダンシング・チャップリン」をテーマに
ドキュメンタリーと
ダンサーたちのパフォーマンスによる2部構成で表現した
周防正行監督の作品。
‘この世で一番美しい職業はダンサーだ’と言うルイジ・ボニーノ。
この言葉の通り、彼の動き一つ一つが高い純度で美しい。
目が離せない程にウットリしてしまう芸術的な表現者だ。
そして、舞台でこれほどまでに魅力的になるのか、と
驚いてしまった草刈民代。
彼女もまた素晴らしい表現者だ。
そんな二人に魅せられた
振付師ローラン・プティと映画監督周防正行。
どちらかというと、
生粋の職人たちがそれぞれに自分の専門分野で
互いに敬意を払って(もちろんチャップリンに対しても)
作られたような作品に感じた。
一流のトッププロは努力を惜しまず些細な事にも妥協はしない。
第2部の各演目が終わるたび、
思わず映画である事を忘れ
立ち上がって「ブラボー!」と拍手を送りそうになった自分がいた。
そしてちょっと不思議な感覚を覚えながら映画館を後にした。
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