”tomorrow is another day”

     ただなんとなく・・・

映画『万引き家族』

2018年06月29日 | 映画とか
監督/脚本:是枝裕和/音楽:細野晴臣『万引き家族』

親の死亡届を出さずに年金を不正に貰い続けていたある家族の実際にあった事件をもとに、
是枝監督が家族や社会について構想10年近くをかけて考え作り上げた作品。
第71回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得。


じっとりした汗が背中を伝うような湿度を感じた時間。

家族とは、法律とか、正義とは…。
色んな事がどろ〜っと歯痒く胸くそ悪い。
正に今の日本の闇の部分や家族・人間関係を浮き彫りにしている感じだった。

そういう事じゃないのよ、何も知らないくせに!
…と、心の中で葛藤する私。
やるせない。
人は冷たいし、残酷だし、寂しいし、優しい。
杓子定規じゃ計れない複雑な関係も出来事もあ
る。


決して気持ちが晴れ晴れする作品ではないが
是枝監督がどうしても伝えたい事や
キャストそれぞれの怪演は観る人の心に
何かしら訴えかけるものがあると思う。

樹木希林は元より
2人の子供と安藤サクラの演技が素晴らしい。
人間の二面性が表情から垣間見えた感じ。







越智巌トリオと

2018年06月22日 | ライヴ・演奏とか
今夜は年に一度の越智巌トリオ来豊橋。
今回もありがたい事にゲストで呼んで頂きました♪

越智巌(gt)
西川直人(org)
横山和明(dr)
ゲスト 美和子(vo)

軽くいい感じにリハを終え、
それぞれが自由行動となり
(私はちょっとワインをひっかけました)
再び集合。
今年も大盛況でちょくちょく会う方や
年に一度会う方とかとのご対面もあり、
ライヴは和やかな中に熱さのある雰囲気で…。

何故か「豊橋の八代亜紀!」と紹介された私ですが(笑)
ギターとオルガンとドラムという
普段あまりご一緒する事のない編成が
これまた気持ち良くて
呑んで→歌って→呑んで、呑んで→歌って→呑んで、
な2ステージはアッと言う間にでした。
楽しかったぁーー♪

そして歌った時間よりも長い恒例の打ち上げ!

今年もありがとうございました。
また来年も呼んでね。

あ、8/18には巌ちゃんとのDuoが蒲郡であります!!
お時間ありましたら是非。










サマータイム ジャズ at バークレー

2018年06月09日 | ライヴ・演奏とか
今夜はバークレー。
顔見知りだらけのサマータイムジャズ!

会場にいる人の殆どが呑んでいたのではないか(笑)
さすがのユルさ。
さすがな豊橋。
それもまた素敵さ。

色んな人々と談笑をしつつ
ゆっくり呑んでいると…
あら、出番だ!

今宵のメンバーは…
西川崇代(pf)
小笠原岳海(gt)
中神国仁(b)
藤田康正(dr)
私(vo)
これが不思議と5人中3人がノンアルコール。

が、演奏は真面目に激しく遊びたくる
オトナ気ない面々。
はい、盛り上がりました!
(4beatやスタンダードなしでしたが)

なんだか学園祭のように楽しめたイベントでした♪
みなさんおつかれまさーー!!
(All Photo Thanks A.Asada)





映画『ファントム・スレッド』

2018年06月08日 | 映画とか
監督/脚本: ポール・トーマス・アンダーソン
『ファントム・スレッド』

1950年代の英国ファッション界で活躍するオートクチュールの仕立屋と、
若きウエイトレスとの愛の軌跡を描く。


景色、建物、家具、衣装、料理、音楽、
どれも絵画のように美しい。
加えて、フィルム撮りだけあって
映像も繊細かつ耽美的。

仕事人間の偏屈な初老の男と
世間知らずで上流社会とは縁のなかった若い女。
相手に求めているベクトルの違いが
二人の関係を徐々に変えていく。

あー、いるいる、こういう男。
あー、いるいる、こういう女。
まあ、どちらも厄介で面倒くさい人。
うーん、そういう関係で丸く収まるのなら
周りがどうこう言う事ではないのでどうぞどうぞ、
…的な感じかな。


にしても、
ダニエル・デイ・ルイスの佇まい
品のある仕草が流れるように綺麗で、
ややこしい拘りすら素敵に感じ
思わず見惚れてキュンとしてしまった。
結局、インテリ風な気難しいメガネ男子に弱い私(笑)






映画『有罪』

2018年06月01日 | 映画とか
監督/脚本: 瀬々敬久/原作:薬丸岳『有罪』

第35回吉川英治文学新人賞に輝いた
薬丸岳のベストセラー小説を映画化したサスペンス。
町工場で共に働き、少しずつ友情を育んできた2人の男が、
近所で起きた児童殺人事件を機にそれぞれが起こした17年前の事件と向き合うさまがつづられる。


加害者と被害者、
そしてそれぞれの家族や関わってきた人々。
1つの犯罪で沢山の人の人生が狂っていく。
何をもって贖罪とするのか、
どうやって生き直していくのか…。
悲しみや苦しみや後悔は消える事はないが
生きていたい、生きなければならない。
消えてしまいたい、縋りたい、
支えたい、必要とされたい…。
重く深い葛藤。

確かに詰め込みすぎ感が否めなく
「なぜ?」が解明される事なく
フワッとしたエンディングを迎えるのだが、
細かい棘がたくさん刺さって
観る側に深く考えさせる心が痛い作品だった。

何はさておき、
俳優陣の演技が素晴らしかった。
それに尽きるかも知れない。

機会があれば原作を読もうと思う。