何処から吹いて
何処へ行くのか
野山にそよぐ 春風よ
薄桃色した 桜の花びら
やっと 満開に咲いて
お披露目したのに
いくら 優しく吹いても
散らしてしまうのは 早すぎる
だけど
暖かな風と
一緒に 戯れたくて
頬をなでただけで
通り過ぎようとするから
何故か 追いかけてしまう
風が吹いて
息吹きに 包まれ
樹木も 草花も はしゃいで
碧空の 遥か彼方
雲間の向こう
何処まで 進んでも
何処へ 行っても
限りが 分らないから
遊んで欲しい けど
まだ まだ
ゆっくり のんびりと何て
声かけしても
春風は 笑っているだけ