山茶花よ

　　　　　　　


　　　
　　風がそよぐ木立の向こう
　木洩れ日の淡い光が零れて
　 ゆらゆら　ゆらゆら　ゆらり…
　　　　揺らめく花びら

里山の丘に咲いていた山茶花　
濃い紅色の彩りで　鮮やかに咲いて
周りを包み込みながら咲き誇る
花びらが揺れると緑の小さな葉
小刻みに揺れながら　
　　　花とコラボしているのか

　　　何故だか　不思議だけど
　　　いつも優しく迎えてくれて
　　　いつとき　遠い昔の青春の頃に
　　　タイムスリップさせてくれるよう～

　　　風の匂い　天の青さ　草花の季　光の波…
　　　記憶のなかで　想い出を飲み込んで消えそう　
　　　だけど　もうすぐ新たな息吹が
　　　季節を追い掛けていくだろう　
　　　
　　　　騒めく心を宥めて　
　　　　　何処まで行こうか
　　　　　　山茶花よ！