心もよう

 ・趣味の粘土細工、陶芸、パソコン画、
  詩などの紹介をしたい
 ・友達づくり

~山茶花~

2015-10-22 | 
    

 いつだったか
 風が木々を揺らして
 微かに光が漏れる湖面を
 山茶花の花びらが落ちていく
 ひらひらクルクル舞いながら

 木洩れ日に隠れたように咲いて
 小さな花は碧風と戯れる
 手を伸ばすと弾けて散って
 薄紅色の花びらは 艶やかな緑葉を纏い
 微かな淡い香りを放ってみせる
 蕾は寒さに背くかのように
 硬く閉じたまま息をひそめて
 誰かを待っているのか
 それとも
 春の息吹を感じているのだろうか
 
 鮮やかで素朴に咲いたら
 風に吹かれ
 雨に打たれ
 雪が吹雪いて
 浮かんで 廻って また落ちて
 湖底に沈む

 いつか
 ざわめく風を追いかけてみたら
 山茶花が好きだった あなたに
 逢えるかも知れない 


    (この詩は、某新聞に投稿し掲載されました)

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ~我儘なしあわせ~ | トップ | ~だからどうしたの,Ⅲ~ »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みのり)
2015-10-22 08:34:27
くちなしの花さん

山茶花の詩

素敵です。
新聞に掲載されたようですね

湖面にちらちら舞う
花ビラの様子が
とてもロマンチックです。

 山茶花の好きなあなたに
会えるといいですね
返信する
素敵な詩 (ケイコ)
2015-10-22 11:36:30
こんにちは。

山茶花の花がひっそりと咲いて、
やがて湖面に落ち、沈んでいく様子
がみえるようです。

満月に舞う雅な方はどなたでしょう。
返信する

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事