~夏祭り~
2015-07-20 | 詩
何かを伝えたいのに.....
数十年の時が流れ
刻んで あまりにも遠くて長い歩幅は
今は見えない
ただ あまりにも賑やかだったであろう祭囃子
神社からは子供たちの笑い声が聴こえ
真夏の照りつける陽射しと
茹だるようなあつさに 喧しく泣いていた蝉の声
人の往来もほとんどなかった踏切を
警笛が鳴ったかどうか
聴こえたかどうか
どんな思いで渡って行ったのだろうか
誰にもわからない
仕事帰りで 家路を急いでいただろう父は
いつもの踏切を いつものように渡っていただけで
何もかもが空白に染まってしまった
縁日を楽しみに待っていた私や兄弟
母の手料理の待つ食卓に
帰って来ることはなかった
もういつのことだったか
思い出も埋もれてしまいそうで
今年もやって来る 夏祭り
夏祭りの悲しい思い出なんですね
お父様が電車の事故で亡くなったとか
賑やかなお祭りに悲しい思い出が
よみがえりますね
辛いですね