私は、ヴェルディは苦手です。あんまり聞いてませんねえ。アイーダ、椿姫、仮面舞踏会、リゴレット、ドン=カルロ、マクベスそして、トロヴァトーレくらいですかね。なんでかなあ、って思うのですが、なんででしょうね。今回取り上げるのは「トロヴァトーレ」です。しかし、このオペラってかなり荒唐無稽なお話ですねえ。簡単にあらすじを述べますと、15世紀のスペイン。貴族のルーナ伯爵、弟で幼少のときジプシーに連れ去られたマンリーコの二人の兄弟がレオノーラという女性を巡っての物語です。実の兄弟とは知らなかった二人の兄弟は、最後は弟が兄によって殺される不幸でおしまいです。細かいところは触れませんが、このお話けっこう無理があります。で悲劇にしてもこういった肉親の相克はあんまりいい気持ちはしません。ヴェルディのオペラが苦手なのはそんなところにある。父が娘を殺したり、妻を夫が殺したり、恋人が父親の妻になったり、そのことでまた悩むんですよね。こういったお話はどうも……。
しかし、そうは言っても音楽は別物で、以前から思っていたのですが、この「トロヴァトーレ」ほど、耳に残る音楽が洪水のように次々と登場するオペラはないとね。その点ではマタイに匹敵するな、って密に思っています。ほんとに最初から最後までスキか嫌いかは、別ですがね。そんな点でこのオペラは、嫌いではないし、親しんでいました。ビデオでパヴァロッティがマンリーコを演じたものをよく見てました。彼の第三幕の「見よ恐ろしい炎」は。正にイタリアオペラの醍醐味と思っていました。CDでは、デル・モナコ、テバルディとシミオナートのエレーデ盤を聞いてました。これはこれでいいです。
先日、マリア・カラスの「The Complete Studio Recordings」と買ってしまいました。69枚組で15000円ほどだったので思わず飛びつきました。少しずつ聞いているんですが、この「トロヴァトーレ」はカラヤン指揮でスカラ座の演奏。1956年の録音です。この演奏、カラスがとてもいいです。しっかり押しても蹴飛ばしても崩れない確固たるフォームでの歌声が光ります。最初の「静かな夜」から「恋はバラ色の翼にのせて」「この涙をご覧下さい」まで、カラスの独壇場です。まあ、共演者が少々弱いとか、ちょっと違うやろ、と思うのに対して、カラスの安定した凄さは際だっています。もっと、カラスを出してくれよ!って思いながら聴く演奏でありました。
CDの写真は、EMIの単発のものを使いました。あしからず。
しかし、そうは言っても音楽は別物で、以前から思っていたのですが、この「トロヴァトーレ」ほど、耳に残る音楽が洪水のように次々と登場するオペラはないとね。その点ではマタイに匹敵するな、って密に思っています。ほんとに最初から最後までスキか嫌いかは、別ですがね。そんな点でこのオペラは、嫌いではないし、親しんでいました。ビデオでパヴァロッティがマンリーコを演じたものをよく見てました。彼の第三幕の「見よ恐ろしい炎」は。正にイタリアオペラの醍醐味と思っていました。CDでは、デル・モナコ、テバルディとシミオナートのエレーデ盤を聞いてました。これはこれでいいです。
先日、マリア・カラスの「The Complete Studio Recordings」と買ってしまいました。69枚組で15000円ほどだったので思わず飛びつきました。少しずつ聞いているんですが、この「トロヴァトーレ」はカラヤン指揮でスカラ座の演奏。1956年の録音です。この演奏、カラスがとてもいいです。しっかり押しても蹴飛ばしても崩れない確固たるフォームでの歌声が光ります。最初の「静かな夜」から「恋はバラ色の翼にのせて」「この涙をご覧下さい」まで、カラスの独壇場です。まあ、共演者が少々弱いとか、ちょっと違うやろ、と思うのに対して、カラスの安定した凄さは際だっています。もっと、カラスを出してくれよ!って思いながら聴く演奏でありました。
CDの写真は、EMIの単発のものを使いました。あしからず。
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