いよいよGW。今年はほんとに待ち遠しかったGWであります。まあ、それだけ今年に入ってから、しんどい毎日が続いたからでしょうか。いやはや、リフレッシュできるようにしたいものですねえ。そんな中、またまた出ました!激安ボックス。ユニバーサルから「クライバー生誕80周年記念ボックス、CDとDVDで登場!」であります。まず、21枚組CDですが、ベートーヴェンの5・7番、ブラームスの4番、シューベルトの3・8番、椿姫・こうもり・トリスタンと魔弾の射手で、併せて12枚組。これで5000円と少しであります。まあ、なんともねえ。不幸にも?これはすべて持っているのですが、25000~30000円くらいはしたのです。現在の値段でも1/3以下の値段ですから、これはなんというべきか。加えて、DVDも、2回のニューイヤーコンサート、ふたつのばらの騎士、こうもりとベートーヴェンやブラームス、モーツァルトのコンサートで計10DVDで7400円ほどです。これもびっくりであります。なんとも、いい時代になりましたねえ。
しかし、カルロス・クライバーといえば、DGの看板ですよねえ。それがこんなたたき売りみたいなことになるのは、複雑な心境ですね。今は亡き看板指揮者のCDは、こうもしなければ売れないんでしょうか。まさに、クラシックCD業界、真冬の時代であります。この状況を克服するには、新たなスター演奏家の出現と、CDに変わるべき新メディアの開発が必要なのかも知れません。CDが発売されて約25年。LPの歴史は約30年だったことを考えれば、CDの時代もそろそろ終焉にさしかかっているのでしょうかねえ。
それはそれとして、今回はブラームスであります。ゲオルグ・ショルティ指揮シカゴ交響楽団による交響曲第2番ニ長調作品73。ショルティは、1978年から1979年にかけてシカゴのメディナ・テンプルで、ブラームスの交響曲の全曲録音を行っています。その中からの一枚。ショルティも逝去されて、もう10年以上がたとうとしています。数多くの録音も、忘れられつつあるのかもしれません。しかし、ショルティの激安BOX、出る様子はありませんねえ。クライバーやカラヤンなどと比べても、それほど売れる見通しがないのでしょう。このブラームスの演奏も、それほど評価されているとは言い難いのかな、とついつい思ってしまいます。
しかししかし、この演奏は、なかなか侮りがたいものであります。まず、シカゴ響が、抜群の力量を発揮しています。録音もなかなか優れものですが、それ以上にシカゴ響は、なんとも大したオケであります。まったく穴がない。どの楽器も伸びやかで、生き生きとしたストレートな演奏を聴かせてくれています。そして、一点の曇りもない明快なサウンドは、このブラームスの明るい交響曲に相応しいものと思います。加えて、弦のほぼ完璧な演奏は、曲を締まったものにしていますし、聴いていて圧倒的な充実感を抱かせてくれます。多少、硬質な音色ですが、隙のない美音が畳みかけるように曲を進めていく展開していくあたりは、快感でもあります。第1楽章、シカゴの美音に耳が奪われてしまうが、朗々とメロディを歌わせているあたりも聞き逃せないところ。時折きこえる木管も、ピュアーな音色でいいです。繰り返しますが、弦が好きです。第2楽章、低弦の固さが少々気にかかる。しかし、その他はスキが無く充実感たっぷり。そして、第3楽章。颯爽とした流れが心地よい。第4楽章はシカゴ響の機動力が満喫できます。安定の極みのアンサンブルによる、力強いブラームス。こんな演奏もいいですね。
クライバーのCDは買わないでしょうが、DVDは、けっこう魅力的ですねえ。ダブりもそれなりにあるのですが…。
(DECCA COLLECTORS 4307992 1996年 輸入盤)
しかし、カルロス・クライバーといえば、DGの看板ですよねえ。それがこんなたたき売りみたいなことになるのは、複雑な心境ですね。今は亡き看板指揮者のCDは、こうもしなければ売れないんでしょうか。まさに、クラシックCD業界、真冬の時代であります。この状況を克服するには、新たなスター演奏家の出現と、CDに変わるべき新メディアの開発が必要なのかも知れません。CDが発売されて約25年。LPの歴史は約30年だったことを考えれば、CDの時代もそろそろ終焉にさしかかっているのでしょうかねえ。
それはそれとして、今回はブラームスであります。ゲオルグ・ショルティ指揮シカゴ交響楽団による交響曲第2番ニ長調作品73。ショルティは、1978年から1979年にかけてシカゴのメディナ・テンプルで、ブラームスの交響曲の全曲録音を行っています。その中からの一枚。ショルティも逝去されて、もう10年以上がたとうとしています。数多くの録音も、忘れられつつあるのかもしれません。しかし、ショルティの激安BOX、出る様子はありませんねえ。クライバーやカラヤンなどと比べても、それほど売れる見通しがないのでしょう。このブラームスの演奏も、それほど評価されているとは言い難いのかな、とついつい思ってしまいます。
しかししかし、この演奏は、なかなか侮りがたいものであります。まず、シカゴ響が、抜群の力量を発揮しています。録音もなかなか優れものですが、それ以上にシカゴ響は、なんとも大したオケであります。まったく穴がない。どの楽器も伸びやかで、生き生きとしたストレートな演奏を聴かせてくれています。そして、一点の曇りもない明快なサウンドは、このブラームスの明るい交響曲に相応しいものと思います。加えて、弦のほぼ完璧な演奏は、曲を締まったものにしていますし、聴いていて圧倒的な充実感を抱かせてくれます。多少、硬質な音色ですが、隙のない美音が畳みかけるように曲を進めていく展開していくあたりは、快感でもあります。第1楽章、シカゴの美音に耳が奪われてしまうが、朗々とメロディを歌わせているあたりも聞き逃せないところ。時折きこえる木管も、ピュアーな音色でいいです。繰り返しますが、弦が好きです。第2楽章、低弦の固さが少々気にかかる。しかし、その他はスキが無く充実感たっぷり。そして、第3楽章。颯爽とした流れが心地よい。第4楽章はシカゴ響の機動力が満喫できます。安定の極みのアンサンブルによる、力強いブラームス。こんな演奏もいいですね。
クライバーのCDは買わないでしょうが、DVDは、けっこう魅力的ですねえ。ダブりもそれなりにあるのですが…。
(DECCA COLLECTORS 4307992 1996年 輸入盤)
今年はなるべくCDを買わないように思いとどまっていたんですが、こんなのが出ると・・・自制できません。DVDのセットはたぶん買ってしまうと思います。
ショルティはこの世代の指揮者の中で、一番『凄い』と思える指揮者です。バ-ンスタインは(弟子筋や音楽的に)後を継ぐ人材は豊富ですが、ショルティの後継者は居ないように思います。ブラームスも聴いてみたいと思います。