こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

フランスのブラームス

2008年12月27日 15時44分57秒 | ブラームス
今年もあと5日余りになりました。金曜日は姫路に出張で行きました。北の山間部のの方だったので、曇り空の中、時々雪の降る天候でした。まさに冬本番であります。
えーっと、私はいろいろと苦手というか相性も悪いものがあるんですが、その一つに「フランス」があります。世界史でもフランス史はダメで、フランス革命などは???でありました。ある映画を見てて、フランスの有名な男優を「チャールズ・ボイヤー」(誰のことでしょう?)と読んで恥をかくとか、フランス語なんてチンプンカンプン。フランス料理も…。音楽でも、ドビュッシーやラヴェルなんかは、どうも…。まあ、そんな田舎者なんでございます。でへへ。
こんな話をするわけは、今回取り上げる演奏にあります。シャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団の演奏です。このコンビの最高傑作と言われるブラームスの交響曲第1番であります。1968年1月の録音。フランスを代表するオケとして、当時の文化相アンドレ・マルローの肝いりで創設され、音楽監督にはこれまたフランスを代表する指揮者ミュンシュが就任。このコンビによるレコードとして、これまた名盤の誉れ高い幻想交響曲が録音され、それに続きこのブラームスが録音されたのでした。このブラームスは、ミュンシュの最晩年の渾身の名演奏であり、「フルトヴェングラーを超えた世紀の名演奏」「『幻想』と並ぶミュンシュ/パリ管弦楽団不滅の名演奏」と絶賛の嵐が吹き荒れているのでありました。
確かに、第1楽章から、ハイテンション、ハイカロリーの演奏が繰り広げられています。冒頭かのティンパニの強打から、力限りの弦の響き、金管の咆哮と、まあぶちぎれそうな演奏が繰り広げられます。加えて粗くなったり乱れも感じられず、オケとミュンシュのの力量を感じます。凄い演奏ですよねえ。第2楽章でも、夢見るような薫り高い世界が展開されますね。そして、圧巻は第4楽章。特に後半以降が凄まじい盛り上がりを見せ、終わりまで激しく大胆かつ燃え上がったブラームスになっています。こんな演奏、空前絶後かもしれません。
しかし、そんな演奏なんですが、私的にはどうも好きになれません。まず、意外に録音がよくないですね。これは惜しいです。べたっとした感じで立体感を感じない音に聞こえるし、各楽器の音色も正しく伝わってこない感じがします。また、演奏についても、私には明るい印象を受けます。録音にもよるのかもしれませんが、各楽器から聴かれる音が総じて派手で明るい。私はどちらかというと少々くらい感じのブラームスが好きなんですね。そして、どうもこの迫力や凄まじさも、皮相的に聞こえてしまうんですね。フルトヴェングラー的ということもよく聴きますが、それはちょっと違いぞと思いたいんですよ。うーん、凄い演奏なんですが、こんなことを思ってしまいます。ベルリオーズの幻想の演奏では、あまり感じなかったんですが、ブラームスとなるとねえ…。
フランスは苦手なもので、ついついこんなことを思ってしまうかも知れませんが、お許し下さい。そう言った先入観がこのように思わせたのかもしれません。このミュンシュの演奏を支持される方、ごめんなさい。
(EMI TOCE-59012 art series 2001年)

コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クリスタ・ルードヴィヒは好... | トップ | 大晦日にリヒタ- »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
実は、同感なんです (mozart1889)
2008-12-27 18:03:41
ミュンシュのブラームスは名演奏と思います。LPで持ってます。スゴイ演奏、熱い演奏なんです。でも、世評ほどスゴイのかなぁと思ってました。
音が平面的で乾いているんです。これ、EMIの(というより仏パテ・マルコーニの)録音が悪いんじゃないのかと思います。フランスのオーケストラは僕は嫌いではないんですが、どうもこのミュンシュ盤はブログに取り上げる気にならんのです。
mikotomochiさんが同じような思いでいらっしゃるので、ホッとしました。いやぁ、自分の感性が悪い・鈍いのじゃないかと今まで思っていたんです。
返信する
コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2008-12-28 09:15:24
mozart1889 様 コメントありがとうございます。あまりブログで批判的なことは言いにくいのですが、今回は言ってしまいました。すんません。録音がもっと良かったら、印象も変わるかも知れませんね。同じような思いを言っていただいて、ありがたいです。感謝いたします。
返信する
ミュンシュのブラームス (ハルくん)
2009-01-03 02:07:02
こんにちは、初めまして。

dokuohさんのブログからお邪魔させて頂きました。今後ともよろしくお願いします!

小生はミュンシュのブラームスは「大」の字が付くほど嫌いです。拙ブログでもそのように書いています。http://harucla.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-2228.html

もちろん人によって好みは様々ですが、この演奏を堂々と「ドイツ的」などと紹介している評論家の記事を見かけると許せなくて非常に腹が立ちつのですよ。(笑)
返信する
コメントありがとうです。 (mikotomochi58)
2009-01-04 09:03:27
ハルくん 様、コメントありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。同意見をおお聞きすることができて、嬉しく思っています。例えば、貴ブログで取り上げておられた、ベームの1969年のミュンヘンのライブと比べると、音楽の方向性というか質が違うような気がします。またご教示ください。
返信する
ミュンシュのブラームス (ハルくん)
2009-01-04 23:30:33
拙ブログへも早速お越し頂きまして有り難うございました。今後ともよろしくお願い致します。

私はミュンシュ盤はmikotomachiさんがお書きになられていることで全てだと思います。パリ管にあのように豪放に演奏させればあのようなドイツ的には程遠い結果になると思います。ベームの熱演とは全く次元が異なりますね。
ベルリオーズやラベルは掛け値なしの名演ですが、それと一緒くたにした評価は余りに無責任だと思います。
返信する
いつもどうもです。 (mikotomochi58)
2009-01-05 00:50:32
ハルくん 様、コメントありがとうございます。確かにミュンシュ盤は、各批評家の先生方は確かに高く評価されてますね。確かにそれはないよ~、と思います。ベルリオーズの幻想も立派な演奏ですが、ブラームスと同様、録音がよろしくないです。鮮明な録音だったらと、いつも思います。
返信する
「幻想」ミュンシュ盤 (ハルくん)
2009-01-11 11:08:55
確かに問題が有りますね。
私も不満で色々聴きました。米国盤のアナログLPが結構良い音なのですよ。
CDではフランスのパテ・マルコニ盤がこもった感じ。東芝のartリマスター盤はスカッとした派手な音です。最新のHQCD盤は良さそうですが未聴です。
それぞれ随分音が違うので、好みの物を探すのが大変です。
返信する
ありがとうございます (mikotomochi58)
2009-01-12 17:45:21
ハルくん 様、ご教示ありがとうございます。以前に、ミュンシュ「幻想」についても、その録音の悪さを述べたことがあります。確かに、レコードを聴いたときには、それほどの悪さを感じなかったのですが、いろいろと難しいことがありますねえ。またご教示ください。
返信する

コメントを投稿

ブラームス」カテゴリの最新記事