スポーツ界の醜聞、止まることを知りませんね。レスリング、アメフット、ボクシング、新体操、バスケットボール等々。パワハラやスキャンダル、いろいろあって、興味本位で見るのはそれなりにおもしろいのですが…。これほど頻発するのは、2020東京五輪を控えて、スポーツ界がメダルをとにかく取ることを至上命題にしてることと関係するんでしょうか。五輪が有形無形で多方面にプレッシャーを与えていることではないか、と思っているのですが、どんなもんでしょうか。
さて、今回はスタニスラウフ・スクロヴァチェフスキの演奏。ブラームスの交響曲第2番二長調作品73です。2007年4月27日東京芸術劇場で読売日響とのライブです。この演奏会は、スクロヴァチェフスキの読売日響常任指揮者就任記念のものとか。昨年の2月に93才で逝去されたスクロヴァチェフスキですが、晩年に日本での読売日響やN響などとのライブ録音をたくさん残してくれたのは、ほんとうにありがたいです。ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーなどの交響曲、多くはSACDであり、録音も非常によく、これもいいですね。
そして過日、三宮の中古やさんでこのブラームスの2番とメシアンの『われらの死者の復活を待ち望む』が収められたSACDを買いました。すでに、スクロヴァチェフスキのブラームス交響曲は、4枚組で読売日響との全集が出ており、それを以前に買いました。その中の2番とこれが同じ演奏なのか、そこまで覚えていなかったので、まあ一緒でもSACDなんでいいや、とおおらかに思ってのでした。4枚組は、「Ultimate HiQuality CD」ということなんですが、それも普通のCDよりはいい音で聴けるのですがね…。
スクロヴァチェフスキのブラームスは、ハレ管とのものがあったらしいです。他には、2011年にザールブリュッケン放響との録音もあります。この演奏と比べると、読売日響の演奏は音がいい。演奏云々もあるのですが、私、このスクロヴァチェフスキと読売日響の演奏、DENONの録音が実に好きです。演奏の空気感とも言うのでしょうか、それぞれの楽器の音色も本当に好きです。それは読売日響の素晴らしさもあるのでしょうが、録音も優れたものなのです。いやいや、加えてSACDのお陰でもありますし、それを特筆すべきでしょうねえ。
このスクロヴァチェフスキ、特に作為的なところもないし、主観的な表現も皆無だし、私には至極自然で普通の演奏。でもこの演奏は素晴らしい。何がいいか。まず、曲の構成が非常に堅固であり、まったくスキがない。これは聴き手になんとも言えない心地よさをもたらしますね。また、それぞれの楽器のバランスや統制が見事。そのあたりは高齢の指揮者で緩くなるかな、とも思いますが、どうしてどうして。これは鮮やかと言わざるをえません。加えて、読売日響であります。いやはや、このオケ、なかなかいいですね。言い出せばキリがないですが、これで満足で一杯であります。
第一楽章、出だしから弦、ホルン、フルートなどの木管が実に流麗。ゆったりと主題を丁寧にか鮮明に歌い上げる。SACDのお陰か、混じりっけのない澄んだ響きが実に心地よい。それぞれの楽器が競い合うように、曲を進めていく。そこには曲を愛おしむような気持ちがあふれています。第二楽章、伸びやかな演奏に心がリフレッシュされるよう。細部に到るまでゆったりと明快であるところに、この演奏のよさをしみじみ感じます。スクロヴァチェフスキの声も聞こえます。第三楽章、オーボエの独奏に聴き入りながら、あっという間に中間部。ここでもゆったりとしたテンポで、澄み切った穏やかで伸びやかな演奏が実にいい。そして、第四楽章。一気にヒートアップして、終楽章らしい盛り上がりを聴かせる。広大な世界の中で、ゆったりとしたテンポで高らかに歌い上げるところに、この演奏の素晴らしさを実感させてくれます。曲が終わったあと、よかったなあと思い、自然と気持ちが高まっているのでした。
しかし、マリーンズ、今日も最下位イーグルスに連敗。借金も今季最多の11。一時はAクラスも、と期待したのですが、今や最下位も視野に入れなければならないようなところまで来ました。なかなか勝てませんねえ。投手もだめで打てなければ、なかなか勝てないですね。あと楽しみは福浦の2000本達成だけですねえ。
(DENON COGQ-29 2008年)
さて、今回はスタニスラウフ・スクロヴァチェフスキの演奏。ブラームスの交響曲第2番二長調作品73です。2007年4月27日東京芸術劇場で読売日響とのライブです。この演奏会は、スクロヴァチェフスキの読売日響常任指揮者就任記念のものとか。昨年の2月に93才で逝去されたスクロヴァチェフスキですが、晩年に日本での読売日響やN響などとのライブ録音をたくさん残してくれたのは、ほんとうにありがたいです。ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーなどの交響曲、多くはSACDであり、録音も非常によく、これもいいですね。
そして過日、三宮の中古やさんでこのブラームスの2番とメシアンの『われらの死者の復活を待ち望む』が収められたSACDを買いました。すでに、スクロヴァチェフスキのブラームス交響曲は、4枚組で読売日響との全集が出ており、それを以前に買いました。その中の2番とこれが同じ演奏なのか、そこまで覚えていなかったので、まあ一緒でもSACDなんでいいや、とおおらかに思ってのでした。4枚組は、「Ultimate HiQuality CD」ということなんですが、それも普通のCDよりはいい音で聴けるのですがね…。
スクロヴァチェフスキのブラームスは、ハレ管とのものがあったらしいです。他には、2011年にザールブリュッケン放響との録音もあります。この演奏と比べると、読売日響の演奏は音がいい。演奏云々もあるのですが、私、このスクロヴァチェフスキと読売日響の演奏、DENONの録音が実に好きです。演奏の空気感とも言うのでしょうか、それぞれの楽器の音色も本当に好きです。それは読売日響の素晴らしさもあるのでしょうが、録音も優れたものなのです。いやいや、加えてSACDのお陰でもありますし、それを特筆すべきでしょうねえ。
このスクロヴァチェフスキ、特に作為的なところもないし、主観的な表現も皆無だし、私には至極自然で普通の演奏。でもこの演奏は素晴らしい。何がいいか。まず、曲の構成が非常に堅固であり、まったくスキがない。これは聴き手になんとも言えない心地よさをもたらしますね。また、それぞれの楽器のバランスや統制が見事。そのあたりは高齢の指揮者で緩くなるかな、とも思いますが、どうしてどうして。これは鮮やかと言わざるをえません。加えて、読売日響であります。いやはや、このオケ、なかなかいいですね。言い出せばキリがないですが、これで満足で一杯であります。
第一楽章、出だしから弦、ホルン、フルートなどの木管が実に流麗。ゆったりと主題を丁寧にか鮮明に歌い上げる。SACDのお陰か、混じりっけのない澄んだ響きが実に心地よい。それぞれの楽器が競い合うように、曲を進めていく。そこには曲を愛おしむような気持ちがあふれています。第二楽章、伸びやかな演奏に心がリフレッシュされるよう。細部に到るまでゆったりと明快であるところに、この演奏のよさをしみじみ感じます。スクロヴァチェフスキの声も聞こえます。第三楽章、オーボエの独奏に聴き入りながら、あっという間に中間部。ここでもゆったりとしたテンポで、澄み切った穏やかで伸びやかな演奏が実にいい。そして、第四楽章。一気にヒートアップして、終楽章らしい盛り上がりを聴かせる。広大な世界の中で、ゆったりとしたテンポで高らかに歌い上げるところに、この演奏の素晴らしさを実感させてくれます。曲が終わったあと、よかったなあと思い、自然と気持ちが高まっているのでした。
しかし、マリーンズ、今日も最下位イーグルスに連敗。借金も今季最多の11。一時はAクラスも、と期待したのですが、今や最下位も視野に入れなければならないようなところまで来ました。なかなか勝てませんねえ。投手もだめで打てなければ、なかなか勝てないですね。あと楽しみは福浦の2000本達成だけですねえ。
(DENON COGQ-29 2008年)
スポーツ界の醜聞、もう、うんざりですね。パワハラをされた、していないの、応酬は、キリがないです。それと、オリンピックに対する、メダル至上主義は、昔も、今も変わらないですね。マスコミも、この前の、アジア大会でも、毎日、金メダルは何個かばかり、報道するし、国民もそれに呼応して、一喜一憂する。何十年も、変わってないのかも知れません。
さて、スクロヴァチェフスキー(長い!)ですが、昔のマーキュリー盤あたりから活躍していますね。以前は、伴奏指揮者として、LPに登場していましたね。ブルックナーは、私も何枚か持っていますが、ブラームスは、持っていません。ブラームスの交響曲の中で、第2番は、ヴァイオリン協奏曲と共に、大好きな曲です。若い頃、第1番がとっつきにくくて、ブラームスは苦手だと、思い込んでいました。しかし、第2番を知って、この作曲家の曲を、聴いてみようと、思いました。この、演奏も是非、聴いてみたいと思います。スクロがN響を振った放送を、見たことがありますが、シャツの襟が片方、飛び出たまま、気にもせず、演奏していたことが、ありました。それだけ、音楽に没頭する人なのだと、思いました。指揮が大好き、音楽が大好きなのでしょう。そういえば、襟が飛び出たままの指揮者が、他にいました。それは、スヴェトラーノフです。この人も、見た目など気にしない人ですね。くるみ割り人形の演奏が、素敵でした。