こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

鮮明な音で聴きたい、フルトヴェングラー。

2015年01月28日 22時46分15秒 | ブラームス
もう少しでプロ野球もキャンプインですねえ。先週末、同業者のマリーンズ・ファンが三人集まりまして、恒例の昨年の反省と今年の展望を熱く語り合う集いを、三宮の琉球料理屋さんで行いました。ただ、昨年からたいした補強もなく、成瀬がFAで出ていくという悲しいニュースがあるくらいで、ほとんど話題もないので、なんとなく元気が出ません。しかし、三位以内のはいって、クライマックスには出るだろう、という根拠のない楽観的な見方でありました。楽しみですね。

最近、タワーさんによく行くのですが、そこで物色しているのが、オーパス蔵とMemoriesというレーベルなんです。前者はSPなどを復刻して、原音に忠実に再現しているレーベルで、タワーさんでワゴンで安売りしてます。後者は、1950年前後の珍しいライブ音源を中心にリマスターして発売しているレーベルで、5枚組でも2000円以下というたいそう安価なのがうれしいのでした。そして、このレーベルの音は私はけっこう気に入っているのでした。そんなわけで、行くたびに喜んで買っているのでありました。

マリーンズファンの集いの前に、タワーさんに寄りまして、物色しておりましたら、Memoriesがいくつかありまして(オーパス蔵は最近欲しいものはあまり置いてないのです)、フムフムとみておりましたら、ブラームスの交響曲全集で、フルトヴェングラーのものが二種類ありました。一つはBPOとのもの。もうひとつがVPOを主にしたものでした。他に前者はドイツレクイエム、後者はヴァイオリン協奏曲と二重協奏曲が収められており、後者が持っているので、BPOとのものを買うことにしました。ただ、ブラームスの交響曲のフルトヴェングラーはEMIのReferencesで出てたものを持っており、ダブりが危惧されましたが、まあいいや1500円だ、と思って買いました。1番は1953年5月18日、2番は1952年5月7日、3番は1949年12月18日、4番は1949年6月10日のライブ録音です。2・3番はEMIと同じ音源ですが、1番と4番(ヴィースバーデンライヴ)は珍しい音源で貴重であります。この中から、交響曲第1番ハ短調作品68です。

フルトヴェングラーのブラームスの1番は、10種類の録音が知られています。今回の1953年5月18日盤は、放送用に録音されたものだそうです。以前にセブンシーズからも出ていたもので、録音はあまりよくないとのことでした。しかし、このMemories盤、音は極めて鮮明で臨場感があり、確かに音は良くないが、聴いていくと、それほどの苦痛は感じず、かえって生々しい雰囲気が伝わってくるようなのです。「出演者秘蔵のテープにより、入念にリマスタリングされたもの」(CDのオビより)だからなんでしょうか。そうなるとこれまでとはソースが異なることなりますが、うーん、そうなんでしょうか?

そんなことはさておき、やはりフルトヴェングラーですよねえ。このブラームスの1番は、最も有名なのは1952年1月27日のVPOと同年2月10日のBPOとの演奏ですが、ともにEMI盤とDG盤で持っております。ともに、音が籠もったようでまるで鮮度に乏しいのです。これらの演奏はこれを聴いていた時は、それほど思わなかったのですが、この1953年盤を聴いて比べると、やはり音の新鮮な鮮明さには到底かなわないように思います。わが家の装置で聴くと、それほどの違いがあるのですね。

そして、演奏についても、鮮明な音で聴けるフルトヴェングラーは、やはり凄い。聴き慣れた曲ですが、新しい感動を呼び起こします。第1楽章、ただならぬ様相のティンパニの強打に続き、弦や木管の冒頭からの押さえ気味だが、迫力と気合に満ちた序奏。主部に入っても、一音一音に力を込めうねるような弦に、集中力に満ちた強奏が加わり、一時たりとも聞き逃せない緊張感で進みます。第2楽章、一転して慈愛を感じるような旋律を、優しさと力強さが共存していくように奏でる。演奏時間はそれほど長くはないが、こってりと味わうことのできるところがやはり凄い。この印象も鮮明な音で再現されていることによるところが大きいと思う。終わりのヴァイオリンのソロも実に生命力にあふれた演奏で聴くことができます。第3楽章、ここでも生き生きとした音で再現されたことで、曲の躍動感やリズミカルな表情などもたいそう良く伝わるし、テンポの変化も実に効果的に表現となっている。そして第4楽章、押さえ気味の序奏を次第に高めていき、主部をもっとも効果的に演奏し、その後のテンポをアップ気味に、そして集中力を全開させながら前へ前へと進めていくところの凄まじさとそれにともなう緊張と感動は、やはりフルトヴェングラーならですねえ。それがやはり音が鮮明になったために、倍増されたのでありました。いやぁ、鮮明な音でのフルトヴェングラーは凄い凄い!

そういえば、オーパス蔵、フルトヴェングラーのベートーヴェンやブルックナー、シューベルトはいくつか出ているのですが、なぜかブラームスは一枚も見たことがありませんね。是非、ブラームスを復刻してほしいものです。よろしくお願いします。
(Memories MR2071/74 2008年 輸入盤)

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