六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

バスがない~おっさんは、駅から歩き出す~

2015-10-08 23:38:10 | Oyage Cruise~“道”との遭遇


9月のシルバーウィークは、
久々に大学時代のクラブが所有する山小屋へ
出かけることにした。

クラブの山小屋は2ヵ所ある。ひとつは新潟。
こちらは5月のゴールデンウィークに訪ねた。

そして今回は、群馬県にある山小屋。
場所は、群馬県の旧鹿沢というところだ。

新潟もかなり不便な場所にあるが
群馬の方も負けず劣らず、交通の便は悪い。

随分昔は最寄駅の「万座・鹿沢口」駅から、
路線バスもあったが現在はもう廃止されいる。
したがって今回の予定は人力、
駅から歩くことにした。

さすがに連休中であり、天気も晴。
道路は、バスにマイカー&バイクがひっきりなし。
そんな中を、黙々と歩く。

歩いていると、時折声もかかる。
例えばこんな感じ。

走る車からは「どこまで? 乗っていくか」。
これにはニッコリ笑って「大丈夫」と答えつつ
歩みを止めて、去りゆく車に最敬礼。
しばし人の心の温かさに感謝である。



また休憩していると、今度は路肩に駐車中の車から
釣り師らしき人が
「この辺りは、実はいい水が多く、
以前は湧き水を利用しての養魚・養殖が盛んで
今でも沢にはイワナが」と
それは存じませんでしたといった類いの内容を、
それこそ“サカナ”に、しばし談笑。
そうこうしているうちに結構な時間。
それではと、また歩き出す。

ようやく周囲も山深くなってきた。
道は延々登り道。下りの車道の路面には
車が一定の速度で走ると、
この地発祥の歌「雪山讃歌」が
流れるしかけがあり「雪よ、岩よ」と、
いやはやにぎやかである。

歩いてばかりではと、車道を外れて山にも登ってと
回り道も。よって、なかなか目的地の山小屋には着かない。

駅を出てから約5時間、ようやく山小屋の
看板が見えてきた。タクシーなら約30分くらいの行程を
10倍の時間をかけて歩きプラス山登りも少々。

スピードが求められる昨今、
壮大な無駄ともいえそうな時間を過ごし方ではある。

しかしスローな速度だからこそ、
見聞きできることもあり、
値踏み不能な貴重、かつ贅沢なひと時のような気もする。
これもひとつの「時は金なり」なのかもしれない。



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