一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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住宅のサッシについて…

2006年11月04日 09時55分27秒 | 住宅の材料を考える
おはようございます。

住宅のサッシについて、簡単にお話しましょう。

サッシについては、国産のサッシメーカーが造っているアルミサッシが一般的ですが、
いくつか種類があり、他の選択肢もあります。断熱サッシであることが前提で考えてください。


寒冷地でなければ、2重サッシにすることはありませんが、ペアガラス指定は当然ですね。中には、居室のみという仕様を見かけますが、これはトイレや洗面、ローカ、納戸などは普通のガラスということですので、お薦めできません。

コストを落とすためにしているのでしょうが、昔と違い今はペアガラスの量産でコストダウンしていますから、僅かにアップしてもペアガラスで指定すべきです。


サッシ自体ですが、室内側と外部側の両方がアルミが多いのですが、この場合は間に樹脂を挟んで、結露防止というか断熱効果を良くする工夫がしてあります。これが最低限確保したいレベルです。今までのアルミサッシとそれほど値段の差はありません。

次に望ましいレベルは、室内側が樹脂になっているサッシです。結露や断熱性に優れています。欠点としては、見た感じが樹脂ということで抵抗を持たれるかもしれないということでしょうか。このサッシには、国内だけでなく海外製品も選択肢に入ります。海外製品ではガラス以外、オール樹脂ということもあります。

最も望ましいのは、内部側が木製です。これには、内外木製、外部はアルミや樹脂など選択肢も増えてきます。ガラスも単にペアガラスということだけでなく、ガスが入っていたり、熱線を反射したりという機能をもったペアガラスが標準となってきたりしています。

最後の木製でのお薦めは、海外製品は日本で実績のあるアンダーソンなどの高い部類のメーカーと、ぺラ社というやや割安の商品もあります。国産でのお薦めは、サッシメーカーより、旭硝子の「木まど」という商品です。履き出し(床からの大きな窓)サッシで、防犯ガラスのペアガラスの指定で既成寸法であれば、ガラスの価格まで考えれば、割高感はかなり無くなってはきます。

いくつかのメーカーを同時に使った時の注意点は、木製の場合は、メーカーが変わると色が異なることです。塗装で調整するかどうかです。アルミ同士の場合は、それほど気になりませんので、無視できるでしょう。

防火指定やガラスの種類、納期やサイズなどによっていくつか制約があるので、設計担当者に相談してくいださい。また、木製サッシの場合は、慣れていない大工さんや現場監督の場合、トラブルになりやすいことも注意です。梅雨時に開閉が硬くなることや、もともと開閉が硬めに感じますから、注意してください。


最後に、トップライト(天窓)はほとんどベルックスの木製サッシを使っています。性能や雨仕舞いにすぐれているからですが、説明書を読まない職人さんが取り付けると、やはり、大雨のときには雨漏れします。




ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/
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