一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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住宅の床材提案と注意点・無垢材(3)

2006年11月16日 09時15分54秒 | 住宅の材料を考える
おはようございます。清水です。

3日連続の内容です。

床の無垢材を選択するときに、注意することは含水率です。床暖房の場合、木の種類にもよりますが、同じ材質でも含水率によって、反りや隙間などが変わってきます。

床暖房を作動させますと、乾燥して縮みますので床材と床材の間に隙間ができます。凹凸の実(サネ)になっているので、下は見えませんしそれでも問題はありませんが、隙間は2ミリ程度までは我慢してください。

含水率では、どこまで木を乾燥させてから加工してかがポイントです。床材の場合は、10%以下が望ましいのですが、床暖房用のものは、5%以下まで乾燥させたということをウリにしているメーカーもあります。


ここで、使用する側の皆さんへのお願いです。床材が無垢材で多少反ったり、隙間が開いたり、多少床鳴りしてもそれは無垢材ゆえのことです。それを少しでも良しとしない方は、合板フロアーをお選び下さい。このことに神経質な方のクレームを嫌がり、結果としてハウスメーカーが合板フローリングを選択したがる理由のひとつになっています。

「どの程度の反りでしょうか?」という質問を受けますが、隙間で言えば、先程の2ミリがマックスです。そこまでいかないケースが多いですが、床暖などを使用したり木によってはその程度は覚悟しておいてください。これが生活に支障をきたすとは思えませんし、ゴミが入っても、途中のサネの部分で止まっていますから掃除機で充分吸えます。

さらに、工事中の注意点があります。無垢材を避けたがる大きな理由の一つに、現在の多くの大工さんが、合板フローリングの張りかたしか知らないということです。そのため、反りが大きくなったり、床鳴りが大きかったりして、造る側はクレームを恐れ避けたがるのです。

ハスウメーカーでは、どういう腕の大工さんが行ってもクレームが来ないことを前提としているので、腕や経験に頼る難しいことはしたくないのです。しかし、基本的なことを押さえれば、難しいことではないのですが、私が現場で直接お願いしても、ついいつのも合板フローリングのクセが出てしまうようです。



次回は、この工事の注意点をお知らせいたしましょう。





神奈川県横浜市  ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/




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