ロシアの侵攻が100日、天安門事件から33年と人間は数えるばかり、島岡美延です。人命、人権が奪われ続け、逃げても記憶が人生を押しつぶしてしまいそう。
ある男性が語った真実に耳を傾けて。映画『FLEE フリー(10日公開)』をご紹介します。登場人物の安全のため、アニメーションで制作されたドキュメンタリー。監督は自身も迫害から逃れるためロシアを離れたユダヤ系移民家系のヨナス・ポヘール・ラスムセン。世界の映画祭で部門を超えて絶賛。
アフガニスタン生まれのアミンは、幼い頃、父がタリバンに連行されて戻らず、家族と命懸けで祖国を脱出。その家族とも離れ離れになって、たった一人、デンマークへ亡命。30代半ば、研究者として成功し、恋人の男性との結婚も決意。でも、恋人にも話していない、20年以上抱えていた秘密。壮絶すぎる過酷な半生を親友である映画監督の前で、静かに彼は語り始めるー。
今も世界で起きている戦争。難民、人種差別、LGBTQ+、ここに全部、あります。