有本恵子さんの父・明弘さんが96歳で死去、島岡美延です。拉致被害者家族会が「親世代が存命のうちに一括帰国を」と表明したのは昨日。
こちらは80年前の想像を絶する痛み、苦しみ。図書館の予約が回ってきた山我浩著『原爆裁判 アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子』(毎日ワンズ)。前半は原爆開発から戦後の米軍調査、後半が三淵さんの足跡。昨年は映画『オッペンハイマー』日本公開、『虎に翼』は原爆裁判を描き、日本被団協がノーベル平和賞受賞――、でもどこまで原爆のこと、知っている?
女性初の弁護士となっても、三淵さんがその後「法曹界の女性差別」といかに戦ってきたか。「裁判官や検察官に女はいらない」といわれた時代。女=家庭裁判所、と進路が限定されることを懸念。
1955年の第一回口頭弁論から1963年の結審まで一貫して原爆裁判を担当した唯一の裁判官が三淵さん。判決文(本書約60頁!)の結びは『虎に翼』でも出てきた「政治の貧困を嘆かずにはおられない」。心に刻みました。
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