草彅剛主演作、ようやく公開

8月最終日も秋雨前線の影響、島岡美延です。
台風や豪雨の時、その家族にとって、一大事が起こることも…。
映画『台風家族（9月6日公開）』をご紹介します。
SMAP解散後、稲垣吾郎、香取慎吾が“新たな役柄への挑戦”を見せていますが、出演俳優の不祥事で公開が遅れていた草彅剛主演作、ようやくお目見え。
本人曰く、“これまでで最もゲスな役”…！？
台風が近づく2018年のある夏の日。
鈴木小鉄は妻（尾野真千子）と娘を連れて実家にやってくる。
10年前、銀行強盗で世間を騒がせた両親の葬式のため…、といっても遺体はなし。
葬儀屋だった両親が使った霊柩車も2000万円も、まだ見つかっていない。
財産分与のために集まった長男・小鉄、長女・麗奈（MEGUMI）、次男・京介、さらに末っ子の千尋（中村倫也）が繰り広げる、本音の主張。
そこへ現れた見知らぬ訪問者たちによってあぶり出される鈴木家の秘密。
なぜ、10年前、両親は強盗をして、どこへ消えたのか…。
夜が明けた時、彼らは前を向くことができたでしょうか。

夜が明けたら被災者、の恐怖

傘が手放せない一日になりそう、島岡美延です。
傘すら役にたたない雨…、この夏、どれだけそんな雨になったことか。
九州北部に豪雨が降り続いたあと、まだまだ大変な地域があります。
佐賀県大町町から届く映像は目だけでなく、鼻も覆いたくなる状況に…。
工場から流れ出た油が病院や住宅の中に押し寄せ、川にそのまま流せないため、油を除去しながらの排水作業となっています。
浸水被害にあった人たちが語るのは、台風10号の際は“事前の備え”をしたけれど、今回の豪雨は、それができなかったと。
一夜で、家から出られないほどの水位になった豪雨。
天気予報で「警戒レベル5の大雨特別警報が出ている」と見ていても、今まで災害を経験したことがなければ、朝になって周囲が激変して、すでに避難困難な状況になるなんて、どれだけの人が「自分に起きること」として思い描けるでしょう。
まして、浸水だけでなく、油までが家に流れ込む可能性なんて…！
ある日突然、被災者になる。
思い描いた今日を過ごせなくなる。
そんな地球になっています。

敵同士、生き延びるには

アマゾンの森林に広がる火の光景に恐怖、島岡美延です。
佐賀県などで広がる浸水の光景も心配な状態が続きます。
地球上で起きることは、繰り返されてしまうのか…。
映画『荒野の誓い（9月6日公開）』をご紹介します。
『クレイジー・ハート』でアカデミー賞2部門受賞のスコット・クーパー監督の最新作。
100年以上前のアメリカが舞台ですが、“やられたら、やり返す”の連鎖が止まらなかった時代。
敵と戦い、赦し、手を携えようとした人たちは…。
1892年、騎兵隊大尉ジョー（クリスチャン・ベール）は、かつての宿敵であるシャイアン族の長とその家族を居留地へ送り返す任務を命じられる。
ニューメキシコからコロラド、そしてモンタナへ。
途中、燃やされた家屋に一人残る女性ロザリー（ロザムンド・パイク）を見つける。
家族をコマンチ族に惨殺された彼女も加わり、一行はひたすら北を目指す。
危険だらけの旅では、お互いが協力しなければ、生き延びることが出来ないことに気づき…。
アメリカ大統領はこの映画を見ても何も感じない？

厚生労働省で起きていること

九州北部各地で大雨特別警報発令、島岡美延です。
ただちに「命を守る行動」が必要です。
未来の命にかかわる問題、それが年金。
昨日、厚生労働省から年金財政検証の結果が公表されました。
参院選だけでなく、埼玉知事選挙の前にも出したくなかった？
そもそも「将来のことを今の自分の問題」として考えられますか。
一般国民だけでなく、政治家も専門家も、自分の数十年後をどこまでイメージしているでしょう。
命にかかわる仕事、働き方改革の旗振り役である厚生労働省の驚くべき実態を省内の若手チームが明らかにしました。
“内部告発”を広く世間に知らせるため、改革提言書を根本大臣に手渡し。
セクハラ・パワハラ被害にあった職員が46％。その半数以上が「人事上の不利益を考慮して相談せず」だったそう。
「セクハラやパワハラをしている幹部・職員が昇進を続けている」と人事異動が適切になされていない、という指摘も。
「圧倒的な人手不足」がミスや不祥事を引き起こしている、とも。
“うちの会社、組織も”と思った人、多いのでは？

“引っ越し”は究極の知恵比べ

G7首脳が集まって、食事して、報告書が一枚…、島岡美延です。
“開くことが目的の会議”って、古今東西、どんな組織にもありそうですが、ああでもない、こうでもない、と煮詰まった時は、誰かに丸投げ…！？
映画『引っ越し大名！（30日公開）』をご紹介します。
原作・脚本は『超高速！参勤交代』の土橋章宏、『のぼうの城』の犬童一心監督が、さばいてみせた、姫路藩のお引っ越し。
書庫番の片桐（星野源）は、人と話すのが苦手でいつも書庫にこもる侍。
藩主・松平直矩（及川光博）は幕府に姫路から大分への国替え（引っ越し）を言い渡され、誰に任せるか思案する。
全藩士とその家族10000人、600kmの大移動、予算なし？という超難関プロジェクト、なんと“本ばかり読んでいるから知識もあろう”と、片桐が引っ越し奉行に。
突然の大役に怖気づくも、幼馴染で武芸の達人・鷹村（高橋一生）や前任の引っ越し奉行の娘・於蘭（高畑充希）の助けを借りながら、引っ越しプロジェクト、開始！
リーダーに最も不向きと思われた男の奮闘記、ぜひ。

“負けられない戦い”が続く・・・！

真夏日に届かない気温になりそう、島岡美延です。
昨日は、様々な戦いの生中継をハシゴ。
男子バスケットボールは、Ｗ杯前の親善試合だけど、残り数秒までわからない展開にドキドキ。
世界柔道初日は一番軽い階級で、男女とも、金メダルには届かず。
今大会で東京2020大会の内定が出るわけじゃないけど、優勝者が先行することは間違いないでしょう。
緊急生中継となった世界バドミントン。
奥原選手は悔しい銀メダル、桃田選手は、圧巻の大会2連覇。
大差をつけた試合でしたが、スマッシュに飛び込んだレシーブで最後のポイントを上げた瞬間、感動しました。
そして、昨日注目した“負けられない戦い”の最後は、埼玉知事選挙。
与野党の新人一騎打ちは、前知事と野党が押した候補の勝利。
でも私がもっと注目したのは、その投票率。
4人に3人が棄権という低すぎる投票率をなんとかしようと、選管が考えたのが『翔んで埼玉』とコラボした啓発動画。
選管が「せめて30％を…」と言っていた結果、32.31％に。
ひとまず、選管の勝利…、かな。

タランティーノが描く、1969年

窓を開けたら涼しい風、島岡美延です。
来年8月25日は東京パラリンピックの開幕ですね。
東京五輪は1964年、アポロ11号月面着陸が1969年。今年、60年代への注目度が高い？
映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド（30日公開）』をご紹介します。
ある意味、“映画界の事件”といえる作品かも。
クエンティン・タランティーノ監督が“人生をかけてリサーチ”し、幼少期を過ごしたという60年代ハリウッドを徹底的に再現。
全盛期を過ぎたTV俳優、リック・ダルトンを演じるのは、レオナルド・ディカプリオ。
彼に雇われている付き人兼スタントマンのクリフ・ブースを演じるのは、ブラッド・ピット。
この二人、もちろん、初共演！
敵同士ではなく、“お互いなくてはならない親友”のような関係です。
1969年にハリウッドで起きた「シャロン・テート殺人事件」を巧みに絡めながら進む、ジェットコースターのような2時間41分。
“TV俳優の様々な役”になるレオ、55歳ブラピはカラダとアクション、大サービス！？

戦時中、島の読書会では

昨日の夕方、虹を見ました、島岡美延です。
日韓の間に、再び虹が架かるのはいつになるのか…。
第二次世界大戦の“戦後”を生きている私たち。
1946年のロンドンももちろん、“戦後”。
映画『ガーンジー島の読書会の秘密（30日公開）』をご紹介します。
大戦中に英国で唯一、ドイツ占領下にあったチャネル諸島の一つ、ガーンジー島の数奇な運命…。
終戦の歓びに沸くロンドンに暮らす作家のジュリエット（リリー・ジェームズ）は、“ガーンジー島の読書会”のメンバーだったというドーシー（ミキール・ハースマン）から突然、手紙を受け取る。
ナチスに脅えていた大戦中、本が人々の心を繋いでいたことを知った彼女は、島を訪ね、読書会について記事を書こうとする。
しかし、中心メンバーだったはずのエリザベスの姿はなく、彼らが重大な秘密を隠していることに気づく。
彼女が辿り着いた、エリザベス不在の理由とは…。
そして、ジュリエット自身が、“自分が書く意味”にも気づいていく物語。
灯りと本があることの大切さ、忘れていませんか。

実業家が作ろうとした美術館

日韓の対立は深まるばかり、島岡美延です。
戦前、戦中のことを考える機会が多い8月に、関係改善の糸口はどんどん見えなくなっています。
芸術展に政治家が口を出す時代ですが、100年前、一人の実業家は、日本人に本物を見せようと、膨大な西洋美術コレクションを買い集めるため、奔走しました。
これを見られるのは、平和があってこそ。
国立西洋美術館で開催中の『松方コレクション展（9月23日まで）』に出かけました。
現在の川崎重工業株式会社を率いていた松方幸次郎は、事業を拡大しながら、ロンドンやパリで急速に美術品を収集。
3000点以上に及んだものの、戦争中に損傷、消失したり、フランス政府に敵国財産として接収されたり。
それでも1959年、上野に国立西洋美術館が誕生し、寄贈返還された375点と共に松方コレクションはここに収められることになったのです。
2016年にパリで発見され、修復された、モネの“幻の睡蓮”の展示も。
本当に、よくぞ集めた…！
松方氏が当初、建設を思い描いていた美術館の予想図も。

「指輪物語」はこうして生まれた

甲子園は決勝、夏も後半…、島岡美延です。
夏休みの最後に大変なものといえば、読書感想文？
映画『トールキン 旅のはじまり（30日公開）』をご紹介します。
世に出てから半世紀を超えても、世界中の人々に愛され続けている小説『ホビットの冒険』『指輪物語』。
作者は、3歳にして父を亡くし、母の急死により12歳で無一文の孤児になった、J・R・R・トールキン。
母の友人モーガン神父が後見人となり、名門キング・エドワード校に入学したトールキンは、3人の野心あふれる少年たちと、“芸術で世界を変えよう”と誓い合う。
さらに、生涯をともにしたいと願う女性エディスと出会うが、神父に交際を禁じられ、世界大戦の勃発により、仲間との絆も奪われていく…。
ニコラス・ホルトが演じるトールキンの人生は、知的好奇心の冒険そのもの。
映画に感動した勢いで、今、『指輪物語』を読んでいます。
文学、それは空想することで、無限に広がっていく世界。
彼の頭から生み出された世界観は、あらゆるクリエイターたちに影響を与え続けています。