SNSの旋風は兵庫から名古屋へ、島岡美延です。候補者を追うユーチューバー動画再生回数が当落を決めるのか。
別陣営へのデマは以前も。「河井事件 全員の有罪確定へ」の新聞記事を見逃さなかったのはこんな本を読んだため。中国新聞「決別 金権政治」取材班の『ばらまき 選挙と裏金』(集英社文庫)。2019年参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件から、広島のみならず全国に取材を広げ、政権中枢の裏金にも切り込んだ記者たちの奮闘。
国会の廊下で安倍、菅、二階氏との一瞬のやりとり、態度。テレビ映像より人物像がリアル。河井案里候補と共に自民党から出馬の溝手候補について架空の人物になりすまし、「溝手先生や広島県連が案里候補をいじめる」とブログの記事を投稿したのは河井克行氏の指示だった、など生々しい公判での証言。
選挙でばらまかれた金の原資は? 本書は8月の出版。衆院選、参院選で事件を忘れずに1票をと。政治を変える、と取材を続ける記者たちにエール!