初段真空管(手前の小さい真空管)を12BH7から12AU7に換えてみます。形は小ぶり。後ろの6V6GTも丸っこい感じですが、12AU7はチビで丸っこいので、見た目もそろいます。
12BH7と12AU7はよく似た性質の真空管で、このアンプの回路はここの真空管に流れ込む電流を定電流ダイオードで固定しているので、固定された電流でOKの真空管なら使えます。
音が変わるかというと全くわかりません。測定すると、周波数特性やダンピングファクターがやや違うんでしょうが、耳にはさっぱり。
形が似ていて、ピンの配線も同じ12AU7 , 12AT7 , 12AX7とありますが、ギターアンプやオーディオアンプによく使われるために今も新品が手に入ります。楽器の補修部品としても手に入ります。単純に取り換えOKではなく、性質が違いますので、回路の定数の変更が必要。
真空管1本で動作するシングルアンプから真空管2本でプッシュプルアンプに久しぶりに切り替えると、音の厚みが違いますね。低域への伸びや余裕も感じます。夜中、ずっと聴き入ってしまいました。
真空管アンプの製作依頼が来たときは、予算次第でプッシュプルアンプを勧めています。メインアンプとして将来にわたって十分な性能が得られ、設計もそれほどテクニックが必要ではありません。シングルアンプで「いい音」とするにはそれなりのテクニックが必要な気がします。市販品でプッシュプルアンプだと最低15万円ぐらいするかな??作っちゃえば10万弱でいけます。