「オリエント急行殺人事件」 シアターコクーン 2020.12.18 18:30~
昨年夏も、同じ演目、演出も同じ河原雅彦さんで上演された「オリエント急行殺人事件」
昨年は、小西遼生さんが主演ポアロ役でした。
今回は、椎名桔平さん。
キャストも、マルシアさんと室龍太さん、宍戸美和公さんはそのままですが、
他は皆さん、変更となりました。
昨年の舞台ももちろん見に行ってます。なかなか面白かったです
その時の感想は→こちら
さて、、、どんな感じだろうと、劇場に入ると、、、セットも全く同じでした。
ということは、脚本も同じなのね。
キャストが変わるとどうなるんだろう~と興味津々。
まあ、あらすじに関しては、あまりに有名なお話なので、割愛しますし、
前回と同じストーリー・展開なので、、、ね。
ただ、キャストが違うと、やっぱり、雰囲気というかテイストというか
全然違う物語のようでした。
もちろん内容は同じなんですけどね。
まず、ポアロがかなり違う感じに。
小西さんは、冷静沈着で優秀なイケメンな探偵さんという感じだったんですけど、
桔平さんは、ちょっと、いやかなり変人なポアロ。
いろいろ事件が起こるのを楽しんじゃってるし、さらに自分のことを優秀だとひけらかす感じが
随所に出てて、あくが強めのポアロ。変な笑い方もするしね。
そんな感じで、小西さんのポアロより、前に前に出てくる感じでした(いい意味で言ってます)
社員のブークがカムカムの松村さんから松尾諭さんに・・・
少し若返ったからか、ブークがオタオタするのが面白かった。
あとね、殺されるラチェットさんと、アーバスノット大佐の二役を粟根さんが・・・
存在感が抜群でしたね。さすが粟根さん。二役、全然違う人みたいでしたよ。
それから、アンドレニ伯爵夫人の松井玲奈さんがすごくよかった。
彼女はドラマでもよく見るけど、すごくうまいんですよね。
高橋惠子さんは、めちゃくちゃ上品で、舞台を締めてくださってましたね。
本仮屋ユイカさんは透明感があってきれい。ちょっと気が強いデブナムって感じでした。
そうそう、田鍋さんがやってた車掌さんは、中村まことさんに。
田鍋さんは、「魔都夜曲」のときみたいに、ひょうひょうとされてましたけど、
中村まことさんは、事件が起きてバタバタしてるけど、大人な感じの車掌さんだな~と。
マルシアさんは、前回よりも、ちょっとおとなしめのような。。。
宍戸さんは、変わらなかった。。。ぶれない。
そうそう、室龍太くん、前回は関西弁だったのに、今回は標準語でした。
だから、最初、あれ?同じキャストだと思ったのに~なんて思っちゃいました。
この芝居の最後に、ポアロが下す決断。
法に従うのが正義という理念のポアロなのに、
犯人は車掌の制服に変装していた男という決断を・・・
事件の真相は隠されて、犯行に加わった乗客たちは逮捕されず。
殺人をしていいなんてことは絶対にないけど、でも、
彼らのように、無念を抱いて、綿密に計画を立てて復讐する。。。
殺された人間が、今までどんな罪をおかしてきたか、どんなひどいことを
してきたかを考えれば、心も揺らいでしまったのだろうと。
ポアロも優秀な探偵とはいえ、人としての気持ちを持っているわけで、
人間らしさが表れたんだなと・・・
そういう気持ちを、変人ポアロの桔平さんは、うまく出してたなと思いました。
また、別キャストでも見たいかも。。。
そうだなあ~仲村トオルさんとかのポアロもいいかも。でも、もっと変人になっちゃうかもだな~