いろいろと試してみた、毎日。

趣味のクルマ・バイク中心ですが、他にもなんだかんだやってます。

不動のヤマハGR50を再生してみる 【その4】

2010年02月28日 | 日記
分解部分(ネジ・可動部)に浸透性潤滑油を浸み込ませて充分時間を置いてから分解に入ります。

ここで注意しているのは、再生使用出来そうなパーツを壊さない様に分解する事です。
見極めが難しいので経験を要しますが、少々手を入れて使えるのであれば、これほどエコな事はありません(笑)。

ただ、ゴム製パッキン・シールは再生はせずに同等の代替品に交換した方が後々の為です。

過去にどうしても手に入らないサイズの変形したオイルシールを加圧と加熱、少々のケミカル品を使用して修正した事もありましたが、私の場合は週末程度にしか走行しませんので、実際、通勤などで酷使した場合などの耐久性は補償の限りではありません。
また、当然再生が不向きなパーツもあります。

特製形状のゴムパッキンは入手が難しいものが多いので製作が早い道ですが、オイルシール等は比較的、汎用機械を取り扱う商店で入手できる事があります。

現物を持って探しに行くのが確実ですが、シャフト部分に使われているものなどは、シール側面にある記号が外寸・内寸・ラジアル方向寸法などを表記していますので、それを記録して行くのも良いでしょう。

と、少し寄り道してしまいました(笑)。

不動車のコンディションでやはり気になるのはキャブレターです。



大抵はキャブ本体の白錆とガソリンのワニスなどで汚れ・閉塞している場合がほとんどです。

外せる部分は外しますが、ここでも浸透性潤滑剤を一旦吹いておいてから分解します。
特に注意が必要なのは、ジェットの破損、ピストンバルブ摺動面(ボデー側)の傷付きです。

キャブクリーナー(希釈用など)を使うのが近道ですが、大して使わないのに高価なのと、キレイにはなりますが浸食性があって脆くなっている古いキャブにはツライので、私はもっぱら毛ブラシ(歯ブラシ)・灯油でゆっくりと時間をかけて洗浄します。

パーツクリーナーなどで本体通路内に溜まったゴミ・錆を取り除きますが、この時にキチンと通路が開通しているかも確認します。

このキャブはそれほど酷い状態にはなかったのですが、ジェットホルダーの詰まり(下図No.3)が取れず、やむなく竹串と模型用コンパウンド(2000番)を使って開通させました。
仕上げは釣り用テグスを通して何度か往復させ、滑らかにします。



別の記事(K50キャブ編)でも挙げたのですが、このキャブも例に漏れずスタータ(上図No.28~33)の、No.28のパーツの先端のゴムが硬化・変形していました。

修理は古いゴムをピックで取り出し、皮ポンチで打ち抜いたゴムを替わりに詰めるだけですが、ゴムの素材はNBR(耐ガソリン用ニトリルゴム。ホームセンターで入手)を使用します。

フロート室周囲のガスケット(上図No.9)は形状は単純なので汎用ガスケットシートから切り出しますが、ガスケットの厚みに注意します(極端に違うと油面に影響しますので)。

油面(H寸法)は約22mmですが、状態差が生じますので、最終的には装着しての調子次第で判断しています。

片足スタンドのバイクはタイコ(フロート)の左右で高さが異なっている場合(アーム部捻じれ)がありますので、必ずタイコの両方を測定しながら調整する配慮が必要です。

このキャブはニードルバルブに漏れの症状がありましたので、当たり面の修正は綿棒と模型用コンパウンド(2000番)を使用して修正しました。

よくやってしまう失敗が、ジェットニードルの段数を決めているEクリップ(上図No.20)の紛失です。
最後の最後でキャブのセッティングを出す際の、スロットルバルブを引き抜いて調整中によくやってしまうんですね・・(泣)。

こんな小さな部品を探すのは正に「乾草の中の針」ですので、私はとっとと諦めて、ラジコン屋さんで入手したEクリップを使います。
価格は10ヶ位で100円前後ですので純正よりもお得です。

ヤレたキャブは各所にクセが出ていますので、私は極力付いていたパーツを洗浄して組み上げ再生しています。
新品を使用して組み上げるのも良いのですが、機械には「なじみ」というものがあるので、それを無視してしまうと逆に調子が悪くなる場合があるからです。

キャブレターは精密機械ですので、整備・修正には格別の配慮が必要なんですね。

では、また。
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不動のヤマハGR50を再生してみる 【その3】

2010年02月15日 | 日記
ある程度、浸透性潤滑剤がネジ部分に回った頃を見計らって分解に入ります。

中古車の場合は前オーナーの手が入っている可能性がありますが、分解時にパーツがどのような調整位置にあったかを知っておくと、再生の際のコンディションを整える時に役に立つ場合があるので記録しておきます。



このバイクは結構ナベネジ(+)が使われていて、ほとんどが固着していました。

これはサイズのあったドライバーを使用しても大概素直には回らないので、ショックドライバーかバイスプライヤーで潤滑剤を吹きながらゆるめていきます。

ボルト・ナットはソケットとメガネレンチの併用ですが、ほとんど交換してしまうパーツなので、入手できる規格のものであれば結構ダルにゆるめています。

ただ、ここで重要なのはボルトの頭に表示されている「トルク」です。

特に締め付けトルク管理が必要なところには高張力ボルトなどが使われているので、サイズの合うボルトでも強度が足りない場合は折損して事故につながる場合もあります。
交換の際はJIS規格などど照らし合わせて同等品以上を入手、使用するのが肝心です。

ちなみに私はバラしたネジを使用されていた部分ごとにチャック袋(100円ショップなどで売っています)に入れ、数量を記入してホームセンターで買い求める際にサンプル代わりに持って行きます。

同じサイズでも、ピッチや処理やネジ部の長さがそれぞれ違いますので、これを管理しないと何度も買い出しに足を運ぶ事になるので効率が悪いですからね。

では、また。
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不動のヤマハGR50を再生してみる 【その2】

2010年02月14日 | 日記
不動のバイクは見極めが肝心です。

原動機はもちろん、フレームや補器類や電装などがどれ位使えるか(正常か)で、予算も手間も大きく違ってきますので。

私の場合は、コンクールコンディションまでに仕上げるとそれらがバカにならないので、正常に稼働する状態での保存程度にとどめています。

修理の段階で必ずと言っていい程行うのが、「パーツ探し」です。

旧車は純正パーツにこだわると非常に高価(メーカー品は保管料、個人売買ではプレミア価格などで)ですので、私は中古パーツか市販の適当な汎用パーツ(ホームセンターなどで入手)を使って修理しています。

ただ、古い規格で採用されているパーツが少なからずありますので、基本的なパーツのスペック(素材・目的・処理など)を把握して入手しないと痛い目に(笑)。

なんて事を考えつつ、バイクの状態を確認しています。








このバイクは幸い欠品は少なく、エンジンの圧縮も十分にありましたが、腐食が進んで再生不可能そうなパーツが・・。

一応、取付の状態などを組立の際の参考にする為にデジカメで記録しておきます。

と、この後は分解に入るのですが、その前に。
浸透性潤滑剤をネジ(ボルト)部分に吹きかけておきます。

不動車の程度にもよるのですが錆(腐食)が激しい場合、大抵てこずるのはネジの固着です。
折れて残ったりしてしまうとそれこそ一大事です。
これを何回か繰り返し、何日か放置しておきます。

と、一段落したところで今回はここまで(笑)。
では、また。
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不動のヤマハGR50を再生してみる 【その1】

2010年02月13日 | 日記
久々のブログ更新です。

新車よりも不動車にロマンを感じる私です(←妻には叱られっぱなしです)。
性懲りもなく、また原付バイクを入手してしまいました。

それがこのヤマハGR50です。

 

と、いう事で、いつも通りトンテンカンと修理を地道にやっていきますと・・・。

 

こんな感じです。修理期間はほぼ2ヶ月位でしょうか。

結構、機能不全のパーツの交換・調整で手間がかかった部分もあるのですが、やはり一番時間を消費したのは塗装でしょうか。

まあ、車の修理よりは部品も軽く点数も少ないのでハンドリングが容易な分、スペース的にも時間的にも殆どの修理が余暇で十分出来るのが原付バイクの良い所です。

みなさんの思惑通り(?)、これからしばらくはこの記事で(笑)。

では、また。
コメント (11)
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