*ストーリーの核心にふれている部分があるので気をつけてください。
予告編などが入らずすぐに上映スタート→終了→独特のキャラの司会のおねえさん登場→
映画出演者によるチアダンス(映画では11人でやるが、森咲樹がお休みで10人)→
出演者による、撮影裏話などのトーク→ハイタッチ会。
詳細はこちらがよいです。
最初に言ってしまうが、正直、映画にはほとんど期待していなかった。
ベタな内容なのは目に見えているし、突貫工事でつくられたようなので、
まあそんなもんだろう、俺は接触厨だからハイタッチ会がありゃそれでいいべと。
…こう思っていた自分は大間違いだった。
ベタな部分もあったものの、むしろあえてベタを避けた印象もあり、
でも見たあと「ああ面白かった」となれた。
俺が映画に求めるのはだいたいこの要素なので、もうそれだけで満足だ。
見たことないけど映画「チアーズ!」に、こちらは見た「下妻物語」の北関東感(舞台の
高校は水海道)をまぶした感じ。
南関東だとあの雰囲気は出せなかったように思う。
語り部(早見あかり。ぱすぽ☆の増井みおみたいな趣味を持つキャラクター)が
モノローグ過多。これまで自己ツッコミとかさせることで進める手法のストーリーは
つまらないという先入観があった。
それをとっていたにもかかわらず、そこまでくさみがなかったのは、
セリフやらキャラ描写やらにあまりベトベトした感じがなかったからだろう。
ちょっと突き放した描き方というか。
この手の作品には泣きながらの怒鳴り合いが必ず出てくるが、
そういうのでごまかしていなかったのが自分には気に入った。
主人公(吉川友)と早見あかりが同衾したり、キスしたりするシーンがあり、
吉川友の役が「憂いと陰を加えた かなこぉ↑↑」然としていたので、
勝手にそこらへんの関係性を重ね合わせてニヤニヤした客もいることだろう。
個性の違うチアダンスメンバーたちが、それぞれの持ち味を出して協力し合う。
きっか&あかりんの比重が大きく、他のメンバーのキャラはあまり細かく描かれないが、
ぱすぽ☆組でいうと佐久間夏帆の、ストーリーには関与しないなごませ役とか、
安斉奈緒美の、ちょっと怖いが実は優しい役とか、玉井杏奈の、後ろから助け舟を出す
(これはこないだのぱすぽ☆公開レッスンのときにも感じた)役とか、
森詩織の、フリーウェイをひたすら猛スピードで飛ばす雰囲気の役とかは、
当て書きっぽいものもあるのだろうか。
キャストを提供している他のグループ、キャナァーリ倶楽部・THEポッシボー・
アップアップガールズ(仮)については門外漢で、他の人のツイートや
ブログで名前やニックネームだけ知っていて、パフォーマンスも何度か見たことはある、
でも誰かわからない状態だったが、みんな押しなべて面がまえが素晴らしい。
映画のクライマックスのチアダンスのシーンでは、
BSで見たチアの大会の中継で得た、
「チアは、ライバル校だろうとなんだろうと会場のみんなで一体になって声援を送る」
とかの付け焼刃の知識を動員(たぶんこれで合っていると思う)しながら楽しんだ。
劇中でカマ野郎よばわりされる校長が、単なる悪役でも「でも実はすごくいい人」でもなく、
それ以外にも脇役のキャラが類型的すぎなくて良かった。
このイベントの最大のみどころは、出演者たちが生で披露したチアダンス。
ここでは早見あかりに対する声援が特にすごかった。
この11人の売りはラインダンスであるという設定で、そこで思い出したのは
ももクロの「未来へススメ!」のラインダンスふうの振りであった。
早見あかりに代表されるように、「華々しいスタア、アイドル」というより、
「二番目」「渋いツワモノ」系の出演者が多い印象(言うなれば阪急ブレーブス感)。
そんな彼女たちだが、広いステージで見せたパフォーマンスのキラキラ感は見事だった。
先日のぱすぽ☆公開レッスンで、ダンスの振り入れや練習光景を見ていたのはプラスになった。
安斉・佐久間の濃&濃'sは、チアダンスのレッスン初日で(あまりにもアレなので)
ダンスの先生や、共演者にがく然とされたらしい(笑)。
ふだんはツッコミ役で、あまり煽り的なことを言うわけでもない玉井杏奈が、
「せっかく色々なグループからこういう形でメンバーが集まったのだから、
これで何かやらないともったいない」(超訳)といったことをぶち上げたのも味わい深かった。
期間限定とかお祭り企画で、チアフリーと必ずしもリンクさせなくてもいいので、
越境・合従連衡・呉越同舟のスーパーバンド(よくプログレとかにあるやつ)も面白い。
概して強そうな印象のあるメンツなので、スパルタンなグループになるんじゃなかろうか。
裏話コーナーでもあかりんのトークはやっぱり安定していたが、
彼女が「この子とは最後まで打ち解けられないだろうと思った相手」として
挙げていたのが玉井あんにゃさんであったことは、磁石の同じ極が反発しあうような
ものなんだろうと思った。ダンスの練習などを通じ、挙げられるくらいの
仲にはなれたということだ(笑)。身体性を通じて培われるものは大きいのだ。
「校長が主人公の姉(肘井美佳)をやたら推していたのには、
主人公姉妹の父にまつわる秘密が!」
「短期間で素人チームを勝たせるには、イチがバチかの大技が必要だ。
伝説のチアダンサーだった主人公の姉が競技をしりぞく原因になった幻の技を、
いま妹が受け継ぐ!いざ大会!決まるか必殺技!」
という展開にし、島本和彦チックな部分に訴えるのがふつうだと思う。
…でもそうはならない。
素人を集めての短期間の特訓で、チアの大会に優勝できるはずがない。
大会出場の理由になった銅像の破損も、大会の結果もあまり重要ではなく、
最後は思いのほかあっさりと終わる。でもあれがいい。
「日常に戻ってワーキャーする光景」や「後日談」などではなく、
あの終わり方でベストだ。
マンガチックすぎず、ガサツすぎないところでとどまっていると思うので、
「女子中高生がいっぱい出てくる、でも生々しくはない感じの青春映画」
を欲している人にはおすすめしておく。10/22の公開初日には舞台挨拶もあるぞ。
「きっかけはYou!」、「ハイテンション・プリーズ」より明らかに面白かった。
予告編などが入らずすぐに上映スタート→終了→独特のキャラの司会のおねえさん登場→
映画出演者によるチアダンス(映画では11人でやるが、森咲樹がお休みで10人)→
出演者による、撮影裏話などのトーク→ハイタッチ会。
詳細はこちらがよいです。
最初に言ってしまうが、正直、映画にはほとんど期待していなかった。
ベタな内容なのは目に見えているし、突貫工事でつくられたようなので、
まあそんなもんだろう、俺は接触厨だからハイタッチ会がありゃそれでいいべと。
…こう思っていた自分は大間違いだった。
ベタな部分もあったものの、むしろあえてベタを避けた印象もあり、
でも見たあと「ああ面白かった」となれた。
俺が映画に求めるのはだいたいこの要素なので、もうそれだけで満足だ。
見たことないけど映画「チアーズ!」に、こちらは見た「下妻物語」の北関東感(舞台の
高校は水海道)をまぶした感じ。
南関東だとあの雰囲気は出せなかったように思う。
語り部(早見あかり。ぱすぽ☆の増井みおみたいな趣味を持つキャラクター)が
モノローグ過多。これまで自己ツッコミとかさせることで進める手法のストーリーは
つまらないという先入観があった。
それをとっていたにもかかわらず、そこまでくさみがなかったのは、
セリフやらキャラ描写やらにあまりベトベトした感じがなかったからだろう。
ちょっと突き放した描き方というか。
この手の作品には泣きながらの怒鳴り合いが必ず出てくるが、
そういうのでごまかしていなかったのが自分には気に入った。
主人公(吉川友)と早見あかりが同衾したり、キスしたりするシーンがあり、
吉川友の役が「憂いと陰を加えた かなこぉ↑↑」然としていたので、
勝手にそこらへんの関係性を重ね合わせてニヤニヤした客もいることだろう。
個性の違うチアダンスメンバーたちが、それぞれの持ち味を出して協力し合う。
きっか&あかりんの比重が大きく、他のメンバーのキャラはあまり細かく描かれないが、
ぱすぽ☆組でいうと佐久間夏帆の、ストーリーには関与しないなごませ役とか、
安斉奈緒美の、ちょっと怖いが実は優しい役とか、玉井杏奈の、後ろから助け舟を出す
(これはこないだのぱすぽ☆公開レッスンのときにも感じた)役とか、
森詩織の、フリーウェイをひたすら猛スピードで飛ばす雰囲気の役とかは、
当て書きっぽいものもあるのだろうか。
キャストを提供している他のグループ、キャナァーリ倶楽部・THEポッシボー・
アップアップガールズ(仮)については門外漢で、他の人のツイートや
ブログで名前やニックネームだけ知っていて、パフォーマンスも何度か見たことはある、
でも誰かわからない状態だったが、みんな押しなべて面がまえが素晴らしい。
映画のクライマックスのチアダンスのシーンでは、
BSで見たチアの大会の中継で得た、
「チアは、ライバル校だろうとなんだろうと会場のみんなで一体になって声援を送る」
とかの付け焼刃の知識を動員(たぶんこれで合っていると思う)しながら楽しんだ。
劇中でカマ野郎よばわりされる校長が、単なる悪役でも「でも実はすごくいい人」でもなく、
それ以外にも脇役のキャラが類型的すぎなくて良かった。
このイベントの最大のみどころは、出演者たちが生で披露したチアダンス。
ここでは早見あかりに対する声援が特にすごかった。
この11人の売りはラインダンスであるという設定で、そこで思い出したのは
ももクロの「未来へススメ!」のラインダンスふうの振りであった。
早見あかりに代表されるように、「華々しいスタア、アイドル」というより、
「二番目」「渋いツワモノ」系の出演者が多い印象(言うなれば阪急ブレーブス感)。
そんな彼女たちだが、広いステージで見せたパフォーマンスのキラキラ感は見事だった。
先日のぱすぽ☆公開レッスンで、ダンスの振り入れや練習光景を見ていたのはプラスになった。
安斉・佐久間の濃&濃'sは、チアダンスのレッスン初日で(あまりにもアレなので)
ダンスの先生や、共演者にがく然とされたらしい(笑)。
ふだんはツッコミ役で、あまり煽り的なことを言うわけでもない玉井杏奈が、
「せっかく色々なグループからこういう形でメンバーが集まったのだから、
これで何かやらないともったいない」(超訳)といったことをぶち上げたのも味わい深かった。
期間限定とかお祭り企画で、チアフリーと必ずしもリンクさせなくてもいいので、
越境・合従連衡・呉越同舟のスーパーバンド(よくプログレとかにあるやつ)も面白い。
概して強そうな印象のあるメンツなので、スパルタンなグループになるんじゃなかろうか。
裏話コーナーでもあかりんのトークはやっぱり安定していたが、
彼女が「この子とは最後まで打ち解けられないだろうと思った相手」として
挙げていたのが玉井あんにゃさんであったことは、磁石の同じ極が反発しあうような
ものなんだろうと思った。ダンスの練習などを通じ、挙げられるくらいの
仲にはなれたということだ(笑)。身体性を通じて培われるものは大きいのだ。
「校長が主人公の姉(肘井美佳)をやたら推していたのには、
主人公姉妹の父にまつわる秘密が!」
「短期間で素人チームを勝たせるには、イチがバチかの大技が必要だ。
伝説のチアダンサーだった主人公の姉が競技をしりぞく原因になった幻の技を、
いま妹が受け継ぐ!いざ大会!決まるか必殺技!」
という展開にし、島本和彦チックな部分に訴えるのがふつうだと思う。
…でもそうはならない。
素人を集めての短期間の特訓で、チアの大会に優勝できるはずがない。
大会出場の理由になった銅像の破損も、大会の結果もあまり重要ではなく、
最後は思いのほかあっさりと終わる。でもあれがいい。
「日常に戻ってワーキャーする光景」や「後日談」などではなく、
あの終わり方でベストだ。
マンガチックすぎず、ガサツすぎないところでとどまっていると思うので、
「女子中高生がいっぱい出てくる、でも生々しくはない感じの青春映画」
を欲している人にはおすすめしておく。10/22の公開初日には舞台挨拶もあるぞ。
「きっかけはYou!」、「ハイテンション・プリーズ」より明らかに面白かった。